広告業界の最近の傾向としても、デジタルメディア、特にモバイルがらみの売り上げが年々増えています。とはいえ、日本の2013年の総広告費6兆円のうち、デジタルメディアが占めていたのは9400億円で、モバイル広告に至ってはわずか2200億円にすぎません。
Facebookのモバイル利用率が90%を超えていることからも見て取れるように、スマホの普及によって利用面でこそモバイルがメインストリームになりつつありますが、広告ビジネスにおいてはまだまだメインストリームにはほど遠い状況です。
これはつまり、マーケターが消費者の動向に追いついていけていない、ということです。今後消費者がよりデジタルへ、よりスマホへと流れていく中で、広告予算とメディア接触時間の配分に生じているギャップを埋めていくのが1つのポイントになるでしょう。
だからと言って、とにかくデジタルとモバイルに広告予算をつぎ込めば良いのかと言うと、そういうわけでもありません。ネットは使っていないし新聞も読んでいないけれどテレビは見る、といった人たちはたくさんいます。「みんなが知っていることを知りたい」という欲求も、日本人の国民性として根強いので、当面はテレビがメインのマスメディアであり続けるでしょう。また、新聞も情報源としての信頼度が高く、一定のシェアを保ち続けるでしょう。
モバイルは他のメディアと共存できる
ただ、マスメディアに対する幻想とでも言うのか、テレビCMを打てば全国民に届く、というような思い込みがあるのであれば、それは改める必要があります。これからのマーケティングにおいては、実際の数字を見て、ターゲット層の動向をしっかりと認識した上で、それに合わせて各メディアに予算を配分していくことがこれまで以上に重要になってきます。
1つ覚えておいていただきたいのは、モバイルは既存メディアと共存させやすいということです。詳しくは次回お話ししますので、それまでの間、周りの方々がどのようにスマホを利用しているか少し観察してみてください。
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