これから本格化⁉銀行手数料をめぐる複雑な展開 「現金は扱いたくない」金融機関のリテール戦略

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さらに、日本経済、いや世界経済に、大きな潮流がある。ITが日々進歩してきていることをベースとした「キャッシュレス化」「デジタル化」(DX)である。日本では、安倍政権下で経済産業省中心に、まずは「キャッシュレス化」が推進された。

実はそれ以前にも1990年代から「ペーパーレス化」という政策が推進されていた。この政策の目的は、IT的にデータを保存するためというよりは、紙の消費というものが、森林を破壊=縮小することを問題視したものであり、それを防止しようとしたものであった。つまり、自然保護的な目的から始まったものである。そういう意味では、現在の環境問題(グリーン政策)と目的がほぼ同じである。

現金を扱いたくない金融機関

1.現金取扱手数料(新設)

キャッシュレス化・デジタル化の潮流では、その名のとおり、現金(紙幣・硬貨)や通帳などの“モノ”が、その対象となる。キャッシュレス化・デジタル化の最終的な形とすると、データ化し、中央集権的に管理する形である。

現金や通帳などモノの対応にはアナログ的なコストがかかる。そのため、銀行の業務も窓口→ATM→ネットバンキングとシステム化に改革が進んでいる。経営的に考えて、人の手を介する業務をなくしていくことが大事となっている。

「通帳」については、その最たるものであり、日本経済全体で、電子帳簿保存法も改正され、紙による記録の必要性は低くなっている。現在、各行によって条件もさまざまであるが、通帳発行には手数料を徴取する方針となっている。

みずほ銀行の場合には、通帳を発行しない口座を「e-口座」という。盗難・紛失の心配がなく、環境にも優しいとしている。先般のシステムトラブルの一因はこのe-口座への移行作業であった。

同様に「現金」(紙幣・硬貨)についても同様で、最近、新設されたゆうちょ銀行の現金取扱手数料もその方向である。しかし、形は各銀行によって少々違うが、実際には、銀行界ではゆうちょ銀行が最後尾の導入になる。

ゆうちょ銀行は昨年7月より公表していた。ゆうちょ銀行は2万4千店という店舗数のほか、もともと政府だったこともあり、公共性の点から影響が大きい。ちなみに「貯金」はゆうちょ銀行など、「預金」はそのほかの銀行が使用している用語である。例えば「貯金箱」とはいうが、預金箱とは言わない。

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