「近畿か東海か」微妙な立場、三重ご当地鉄道事情 近鉄が圧倒的だが、駅ではJRと改札口共有も

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伊勢志摩観光に活躍する近鉄特急「しまかぜ」(撮影:鼠入昌史)
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三重県が近畿地方なのか東海地方なのかというテーマは、しばしば話題になる。結論から言えばどちらも正解らしいのだが、近畿だろうが東海だろうが同じニッポンだから、あまりたいした問題ではない。たいした問題ではないからこそ、ああだこうだと話題にするのにはちょうどいいのだろう。

そしてこんなことが話題になるくらいだから、三重県の立ち位置が微妙であることは事実だろう。それは、鉄道という一面からみてもよくわかるのだ。

並行する近鉄とJR

三重県の鉄道ネットワークを見ると、そのほとんどが伊勢湾沿いの平野に集中している。三重県の内陸部には鈴鹿山脈をはじめ険しい山が横たわっていて、市街地が平地に集中しているので当然のことなのだが、とにかく三重県の鉄道は伊勢湾沿いをゆく。この地で活躍するのは“近畿”日本鉄道(近鉄)とJR“東海”の路線だ。

関西本線のJR東海区間は全線で電化されている(撮影:鼠入昌史)

東京方面からの三重県の鉄道の入り口は、愛知県のターミナル・名古屋駅である。名古屋駅を起点として、JR関西本線、そして近鉄名古屋線が仲良く並んで木曽川・長良川・揖斐川の木曽三川を渡って三重県にやってくる。

そしてこの関西本線と近鉄名古屋線という2路線は、しばらくの間並ぶように走って三重県最大の都市・四日市を目指す。工業都市としてよく知られる四日市まで関西本線の快速ならば30分ちょっと、近鉄の特急だと30分弱。大して変わらないのだが、四日市における駅の場所がまったく違っている。

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