「近畿か東海か」微妙な立場、三重ご当地鉄道事情 近鉄が圧倒的だが、駅ではJRと改札口共有も

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で、いっぽうの近鉄名古屋線は伊勢鉄道と並行し、県都・津駅から紀勢本線と競い合う。そして伊勢中川駅から青越えを経て奈良盆地・大阪方面を目指す近鉄大阪線、伊勢志摩を目指す近鉄山田線の2方向に分岐することになる。

山を越えて大阪・奈良と三重までやってくる近鉄大阪線(撮影:鼠入昌史)

つまり、かんたんにいえば名古屋を起点に発して三重県内を走るJR・近鉄は、ともに四日市や津といった主要都市を経つつ、最終的な目的地はどちらも関西方面と伊勢なのである。三重県の鉄道ネットワークは、名古屋と関西・伊勢をいかに結ぶのかという点に、最大の特徴と役割があるといっていい。

名古屋と大阪を結ぶ近鉄特急

新幹線が当たり前のご時世、名古屋と大阪を行き来する人のほとんどは新幹線を使うものだと思っていた。

近鉄特急アーバンライナーは大阪と名古屋を結ぶ(撮影:鼠入昌史)

だが、以前名古屋に住んでいる若い人に話を聞いたことがあるが、大阪に遊びに行くときには結構近鉄を使うのだという。

所要時間においては倍以上の違いがあるが、近鉄経由だと特急を使っても新幹線より片道2000円ほど安い。2000円あれば大阪でうまいものがたらふく食える(大阪は安くてうまいものが多いですからね)。とりわけ高校生や大学生にとっては、多少の時間を犠牲にしても安く移動できる近鉄は捨てがたい選択肢になっているようだ。

このように、三重在住の人はもとより愛知、奈良、大阪に住んでいないとわからないが、三重県の鉄道は関西と東海をつなぐハブのような役割を果たしているのだ。

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