「部下を育てられない」上司に共通する残念な視点 プレイングマネージャーが知っておきたい心得
例えば、
部下がやった仕事で成果が上がり、部下と一緒に喜ぶ
部下の意欲が高まり、成長する姿を見るのがうれしい
チームで同じものを目指し、みんなで達成を喜び、みんなで未達成を悔しがる
チームで未来を語り、将来にワクワクする
そういった喜びを今、感じていますか? プレイヤーの比率が高いと、これらの喜びは得られません。
マネージャーの仕事とは何か。このことをプレイングマネージャーは、改めてよく理解する必要があります。プレイヤーとマネージャーの両立をしないといけないプレイングマネージャーだからこそ、マネージャーの仕事を理解していないと、プレイヤーの延長にしかなれません。
皆さんは、マネージャーの仕事とは何かを説明できますか。
マネージャーの仕事を端的に表現すると、「マネジメントサイクルを機能させる人」です。では、マネジメントサイクルとは何でしょうか。実はあの有名なサイクルです。
Plan(計画)→Do(実行)→Check(検証)→Action(改善)
マネジメントサイクルとは、いわゆるPDCAサイクルのことです。
「PDCAサイクルなら知ってるよ」「会社で何回もPDCAサイクルを回せって言われてます」と皆さんおっしゃるのですが、このPDCAサイクルを回せているマネージャーは極めて少ないのです。
計画性がなければ部下は育たない
プレイヤーで成果を上げる人は、計画性がなくても仕事ができます。計画よりも実行です。頭の中に計画はあるのでしょうが、それを紙に書き出したり、周囲の人に見えるようにはしません。計画よりも前に行動して成果さえ出してしまえば構わないし、むしろそのほうがスピードが速いと考えるのがプレイヤーの発想です。
ですが、それでは部下は育ちません。計画があれば、部下はその計画を理解し、自分で実行し、検証することで、再現性高くあなたの仕事を覚え、身に付けることができます。プレイングマネージャーのあなたに必要なのは、PDCAサイクルなのです。
忙しいプレイングマネージャーには、「PDCAサイクル」にじっくり取り組む時間がありません。では、どうするか。それは「仕組みの力」を使うことです。具体的には会議を設計するとよいのです。
皆さんは会議を「設計」していますか。ほとんどの場合、会議は会社から参加しろと言われて出ているのではありませんか。忙しい皆さんの時間を割いて、参加したくもない会議に受け身で参加するのではなく、自分のチームに必要な会議をあなたが設計するのです。
部下との会議は、どんな内容で、どのくらいの頻度で実施するべきでしょうか。例えば、部下との会議を週1回設定して、部署の目標は何か、どうすればその目標が達成できるか、チームでどう役割分担するかなどを話し合ったらどうでしょうか。