日仏のデジタルフェスティバルが“相乗り”へ

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 10月に日本で開かれる「デジタルコンテンツEXPO」(主催:経済産業省、財団法人デジタルコンテンツ協会)に、フランスのデジタル技術を展示するフェスティバルが“相乗り”することになった。

これは、「フューチャー・アン・セーヌ」という名称のフェスティバルで、デジタルコンテンツ普及などを目的に、パリ地域の40を超える会場で昨年開催されたもの。ロボットやアニメなどのデジタル技術が展示され、全会場で計90万人の来場者を動員した。

この実績をもとに、今回は「フューチャー・アン・セーヌ・オン・ツアー」と銘打ち、中国・上海、韓国・ソウル、東京のアジア3都市を巡回する。ツアーには、今年のアカデミー賞で短編アニメ映画賞を受賞した「ロゴラマ」を制作したミクロス社、3D技術で知られるダッソー・システムズ社といった企業や、工業デザインを専門とするフランス唯一の国立学院ENSCIなどが参加。10月14日から日本科学未来館(東京都江東区)で開催される「デジタルコンテンツEXPO」では、展示スペースの一角でデジタル技術のデモなどを実施する。併せて、「大学や研究機関との協力関係も築きたい」(イル・ド・フランス地方をカバーするパリ地域経済開発局のドゥニ・テルセンCEO)との考えだ。

フランスは近年、情報通信技術やデジタルコンテンツ産業の振興などに傾注している。企業数は約6万5000社、就業人口は40万人を数える。パリを中心とするイル・ド・フランス地方にはデジタル関連企業の集積(クラスター)が形成され、全体の6割近い22万人余りの雇用を生み出している。

パリ地域経済開発局は「デジタルコンテンツEXPO」参加を通じて、日仏間の「ビジネスマッチング」なども推進し、仏企業の競争力強化を目指す。

(松崎泰弘=東経オンライン)

写真は昨年フランスで開催された「フューチャー・アン・セーヌ」の展示

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