中国市場「新エネルギー車」の販売比率が2割突破 予想超える売れ行きで2021年は前年の2.8倍に

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中国メーカーは新エネルギー車のニューモデルを市場に続々と投入している。写真は国有自動車大手の上海汽車がネットサービス大手のアリババと共同開発した高級EV「智己L7」

中国の自動車市場でEV(電気自動車)に代表される「新エネルギー車」の販売が予想を超える伸びを見せている。自動車販売会社の業界団体が1月11日に発表したデータによれば、2021年の新エネルギー乗用車の販売台数(メーカー出荷ベース)は前年の2.8倍の331万2000台に達した。

(訳注:新エネルギー車は中国独自の定義で、EV、燃料電池車[FCV]、プラグインハイブリッド車[PHV]の3種類を指す。通常のハイブリッド車[HV]は含まれない)

2021年6月の時点では、業界団体は新エネルギー乗用車の年間販売台数を240万台と予測していた。しかし、実際の販売台数はそれを4割近く上回った格好だ。

ガソリン車を含めた乗用車の総販売台数に占める新エネルギー車の比率は、2021年は15.7%と前年より10ポイント近く上昇。なかでも12月は、単月の新エネルギー車の販売比率が21.3%とついに2割を突破した。

2022年は500万台超えとの予想も

2021年に始まった販売急増について、市場関係者の多くは新エネルギー車が(消費者に認知されて)本格的な普及期に入り、関連産業の発展が加速する重要なシグナルだと認識している。

自動車業界では、新エネルギー車の販売増加は今後も続き、2022年の販売比率は30%を超えるとの見方が少なくない。また、市場の拡大とともにメーカー間の競争がますます激しくなりそうだ。

本記事は「財新」の提供記事です

中国政府は新エネルギー車の普及を後押しするため、2010年から購入者に補助金を支給してきた。2022年も補助金は継続されるが、(販売急増を受けて)当初計画より30%の削減が決まった。

それでも市場関係者の見方は強気だ。「新エネルギー車の普及はすでに政策主導から市場主導へと転換した。(補助金の魅力よりも)メーカーが新型車を続々投入していることが販売増加を牽引しており、2022年の販売台数は528万台に達する可能性がある」。証券系シンクタンクの申銀万国証券研究所は、最近発表したレポートのなかでそう予想した。

(財新記者:余聡)
※原文の配信は1月12日

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