大河「鎌倉殿の13人」が何とも身につまされる訳 主役・小栗旬がビジネスパーソンの共感を誘う
コンプレックスを抱える“陰”キャラ
前述したように「鎌倉殿の13人」は多くの登場人物が出演する群像劇ではありますが、それでも主人公・義時の魅力は十分であり、ビジネスパーソンの支持を集めるでしょう。
演じる小栗さんは、「NHK大河ドラマガイド 鎌倉殿の13人」(NHK出版)で義時のことを「父の時政や(兄の)宗時は天真爛漫な“陽”の人で、義時は“陰”の人」「皆から好かれる父の打算のなさや、物事を力業で進める兄の行動力をうらやましく眺めていた」などと語っていました。
カリスマ、明るさ、行動力、意思の強さなどで、父や兄には及ばないことを自覚しながらも、冷静に、地道に、辛抱強く、事態を切り拓いていく義時の姿は共感必至。また、主君・頼朝に対して「時に見せる冷酷さを理解できないこともあって、頼朝を支えたいのに気持ちが追いついていかない」という今後の展開もコメントしていました。この点も、上司と部下の関係性などビジネスシーンに置き換えやすいところであり、注目を集めるでしょう。
最後に話を物語の全体に目を向けると、第1話の最後に木曽義仲(青木崇高)を「平家討伐の先陣を切って京へ乗り込む朝日将軍」、藤原秀衡(田中泯)を「平家も一目を置く勢力を誇る奥州藤原氏」、源義経(菅田将暉)を「その庇護を受けていたのちの天才軍略家」、後白河法皇(西田敏行)を「謀略をこよなく愛し、日本一の大天狗と呼ばれた」とピックアップしていました。三谷さんはひときわ時代考証に力を入れるタイプの脚本家だけに、これらの大物たちがどのように描かれるのか楽しみです。
大河ドラマは日本で放送される唯一の年間ドラマ。あなたが「鎌倉殿の13人」を楽しむことができれば、それは1年間にわたる楽しみを見つけられたことになるだけに、まだ見ていないという人は注目してみてはいかがでしょうか。
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