国産初、災害対応キャンピングカーが変える未来 大雪や豪雨、台風、地震などの災害現場を想定
また、エントランス近くには、シンクや電子レンジ、容量88Lの冷蔵庫なども備える。家電製品などの電源は、標準装備された12V・105Ahサブバッテリー2個から供給することが可能。オプション設定されている最大600Wのソーラーパネルを搭載すれば、電気の長時間使用にも対応する。
ほかにも床下収納など収納性も高め、多くの物資を積載できるように工夫を施した。これらにより、平時のレジャーから、まさかの災害時使用も想定した「有事発想」の仕様に仕上げられている。
車両価格や販売について
価格(税込)は、オプションなしの場合で2WDモデルが984万5000円、4WDモデルが1039万5000円。こうしたキャンピングカーは、通常、1台1台が手作りに近く、仕様も顧客によってさまざまなため、生産に時間がかかり、納期1年待ちなどもざらだ。これに対し、同社では埼玉県川口市に新工場を設立し、2022年1月から新ライン生産工場を稼働させることで、「可能な限り納期を早める」という。
販売先については、当面は一般ユーザーからの受注を優先する。こうした災害時にも利用可能なモデルであれば、例えば、自治体や高速道路事業者などが、災害対策として利用したいという問い合わせも出てくる可能性はある。その点について、NTBの蜂谷氏は、「(同社が加盟する業界団体の)日本カーツーリズム推進委員会で災害協定を結んでいる自治体があり、そこからの要請があれば提供することも考慮する」という。
また、将来的には、同社が手掛けているレンタルキャンピングカー事業で、当モデルをレンタル車両として設定することも視野に入れている。そうすれば、通常は一般ユーザーに貸し出し、災害時に自治体や企業から要請があればその車両を一時的に提供することも可能となる。そうなれば、元々が高価な車両をより安価で災害支援などに使用できるなどのメリットも生まれる。
いずれにしろ、レジャーだけでなく、災害時にも活躍できるという新ジャンルのキャンピングカーだけに、一般の愛好家を含め、市場がどういった反応を示すのかが今後注目されるところだ。
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