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新しい価値生み出せない企業の「人材採用の問題」 名経営者には「転結」を担う「名番頭」がいた

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  • 竹林 一 オムロンイノベーション推進本部インキュベーションセンタ長、京都大学経営管理大学院 客員教授

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イノベーションを起こす人材はどのように育てればいいのでしょうか? (写真:NOV/PIXTA)
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「イノベーションを起こそう!」というのは、多くの会社で号令のように叫ばれていますが、いつもかけ声で終わってしまうというところも多いと思います。イノベーションを起こす人材はどのように育てればいいのでしょうか? 竹林一氏の著書『たった1人からはじめるイノベーション入門』を一部抜粋し再構成のうえお届けします。

「起承転結」4タイプのイノベーション人材

「イノベーションで新しい価値を生み出したければ、起承転結4タイプの人材を活用しなさい」

ここ数年、講演などでお話しさせていただく機会があるたびに、私はそう言い続けています。新たなイノベーションを起こすには、まさに次に挙げる4つのタイプの人材が適材適所で活躍することが必要不可欠だと思うからです。

【起】──0から1を仕掛ける人材
【承】──0〜1をN倍化(10倍、100倍、∞倍)する構造をデザインする人材
【転】──1をN倍化する過程で目標指標を策定し効率化かつリスクを最小化する人材
【結】──最後に仕組みをきっちりオペレーションする人材
(出所)『たった1人からはじめるイノベーション入門』

まず、イノベーションで新しい価値を生み出す「起承転結」型の人材は、クリエーションを担う「起承」型人材と、しっかりオペレーションを回していく「転結」型人材の2つに分けられます。

どちらかと言うと「転結」を担当する部門が「ヒト、モノ、カネ」を持っているので、「起承」の人たちは「転結」の人たちの有するアセット(経営資源)をいかにうまく使いこなすかを考えるとイノベーションは加速します。しかし、往々にして「起承」対「転結」の対立構造になってしまい、イノベーションがうまく回らないことが多いんです。

だから、「起承」の人はクリエーションしたあと、「転結」の力を借りてどうやってオペレーションをうまく効率的に運用するかを考えたほうがいい。一方、「転結」側でオペレーションを担う人は、「起承」人材が持ってくる情報や機動力を、いかに活用するかを考えることが大切です。

最終的に、イノベーションというのは、「起承」の人たちと「転結」の人たちが仲良くしたときに生まれるのではないかと考えています。ですから、新しいモノをクリエーションするから「起承」が偉いというわけでもなく、アセットを握っているから「転結」が偉いというわけでもないんです。

また、「起承転結」のタイプに、「私は100%『起』だ」とか、「私は100%『転』だ」という人もいないんですね。「起承転結」のうち、どの要素が強いかという話だけです。この「起承転結」の働きを理解しておくと、イノベーションを進めるにあたり、どんな人材が足りないのか、どんな組織をつくっていくべきか、イメージしやすくなります。

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【「起承転結」理論、考案のきっかけは?】

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