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〈不正の深層〉KDDIが"グループガバナンス不全"に陥った根本原因…「2人の聖域」が生んだ2400億円を超える実体なき取引

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子会社と孫会社での巨額架空取引が発覚したKDDI。巨大グループ企業に問われるガバナンスのあり方とは(撮影:尾形文繁)
KDDI傘下のビッグローブと、その子会社ジー・プランの広告代理事業で起きた巨額架空取引問題。この問題をめぐり、KDDIの特別調査委員会が3月末、調査報告書を公表した。
7年に及ぶ架空取引の現場で何が起きていたのか、親会社のグループガバナンスの在り方にどんな課題があったのか。2回目の本記事では、報告書などを基にグループ経営の問題を検証する(不正が起きた背景から発覚するまでの経緯をドキュメント形式で追った、1回目の記事はこちら)。

現会長の注意喚起が発覚のきっかけに

「あまりにも伸びているので怖い。いつか何かが起きるかもしれないので、注意してほしい」

2025年2月19日に開かれたKDDIの経営戦略会議。髙橋誠社長(現会長)は、業績が急拡大する子会社・ビッグローブの広告代理事業を目にし、そう警戒を促した。単発取引の積み重ねである同事業が、本業の通信事業を大きく上回って成長する状況にリスクを感じたのだ。

その後にKDDIの社内調査などを経て、ビッグローブと、その子会社のジー・プランで不正取引が行われていた疑いが発覚。26年3月31日に発表されたKDDIの特別調査委員会の調査報告書で、過去の同事業の売上高のうち、99.7%が実体を欠く架空の循環取引だったと判明した。

過大な業績計上に伴う25年度までの影響額の合計は売上高2461億円、営業利益499億円に上り、329億円の資金が外部流出した。報告書の発表に合わせ、KDDIは25年度の業績予想および過年度の業績の修正を余儀なくされた。

グループ社員2人の手で、約7年にわたり巨額の架空取引が行われ続けた前代未聞の問題。グループトップの指摘が入るまで、直接の管理部門やコーポレート部門、監査部門の目をすり抜けてきた。髙橋氏は慧眼であったが、裏を返せば属人的な気づきは、KDDIのグループガバナンスが機能不全に陥っていたことも示している。

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