部下をその気にさせる「仕事のゲーム化」の攻略法 ゲームには「のめり込む仕掛け」が多く存在する
「今日の仕事は、楽しみですか。」
先日、そんなキャッチコピーをつけた広告が通勤時間の品川駅で流れ、大炎上しました。疲れた顔をして職場に向かう大勢のサラリーマンたちに向け、仕事は楽しみかと尋ねるその広告が、痛烈な皮肉であり、無神経であり、「働く人の気持ちがわかっていない」「仕事が苦痛でしかたがない人に冷や水を浴びせるようなキャッチだ」などの批判がネットであふれたのです。
翌日には掲載取り消しにまで発展したこの出来事。SNSで巻き起こったその騒動を見ながら私は、仕事が苦痛でたまらない人がこんなにもたくさんいるのかと、その反応の大きさに驚きました。
一方で、仕事中毒のような人もいます。何時間でも何日でも熱中して取り組み続け、毎日、ワクワクしながら出勤する人もいます。皆さんはどちらのタイプでしょうか。そして、あなたの部下はどうでしょうか。
「苦しい」「嫌だ」と押し付けられた作業に苦痛を感じながらこなす仕事よりも、中毒のようにハマって自ら行動する仕事のほうが、生産性も高く、アウトプットの質が高くなるであろうことは言うまでもありません。
どうすれば、仕事を楽しめる部下にできるのでしょうか。今回は、仕事にハマる仕組みをご紹介します。キーワードはずばり、「ゲーム化」です。
ゲームには人を夢中にさせる仕掛けがある
皆さんはゲームは好きですか? ファミコンやプレステなどの家庭用ゲーム機にハマった経験はないでしょうか。最近では、スマホゲームもはやっていますね。スポーツも立派なゲームですし、競馬やパチンコなどのギャンブルもゲームです。
ゲームには、人をのめり込ませ夢中にさせる「仕掛け」があります。
例えば、アプリのゲームとして人気の魚釣りゲーム。スマホさえあれば、誰でも無料で始めることができます。海に釣り糸を垂らして簡単な操作で魚を釣り上げる、ただそれだけのゲームなのですが、ちょっとした暇つぶしのつもりで始めたら、気付けば何時間もそのゲームに費やし、ついには釣竿や船を買うために課金してしまったりします。