そこでマイクロマックスは徹底して、インドの需要に応える努力をする。たとえばフィーチャーフォン時代には、30日間持続するバッテリーを搭載した。慢性的な電力不足に苦しむインドにおいて、これは非常に画期的な製品だ。また、SIMカードを2枚装着できるスマホ端末を発売したのも、インドではマイクロマックスが初めてだ。こういった、飛び抜けて技術力が高いわけではないが他にない機能を搭載した結果、インドユーザーから圧倒的な支持を集めるようになった。
マイクロマックスは「Nothing like anything (他の何とも違う)」というキャッチフレーズを掲げているが、その言葉通り、マイクロマックスの製品は差別化がしっかり図られている。
中国の安物ブランドを蹴散らした
マイクロマックスには、ノキアのような世界的大手以外にも戦う相手があった。大手ブランドのコピー製品を低価格で売り込む中国企業だ。実際、一時のインド市場にはこうした中国端末があふれ返っていた。そこに、ほとんど無名に近かったマイクロマックスが突然出現し、市場を勝ち取ったのである。
いまやインドのスマホユーザーにとって、中国製品はその価格の安さを考慮しても大きな魅力を持たなくなっている。インドではユーザーを魅了できる機能や価値があることが重要で、安いだけではもはや意味がないのである。
いまやマイクロマックスは国内560以上の地区に12万5000店もの販売店網を張り巡らせている(直営・FCの別は不明)。加えて、海外進出にも積極的で、ロシアやインド以外の南アジア各国でも販売している。インド発のスマホブランドがどこまで躍進するだろうか。
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