米国でホテルマン、ホテルウーマンになるためには?
アメリカでもホテル産業の給与は、IT業界と比較すると安いことが多い。しかし、特別な技術を持たないものの、英語はできる日本人にとってはアプローチしやすい業界といえよう。
アプローチしやすい分、時給や給与が安くなる傾向があり、ヒルトン、リッツ・カールトンなどの5スター級のホテルでも営業部長で年収約600万円弱。訓練中のマネジャーだと時給約16ドル。さまざまな問題解決にあたるビジネス・ソリューション・スペシャリストになると、年収約800万円台となる。3スター級の会計担当者は約450万円だ。
また、日本人がアメリカのホテルで働くには超えなくてはいけない、環境というか文化の壁がある。当たり前のことだが、アメリカは人種のるつぼ。だから、たとえば客室係がフィリピン人、フロント係がイタリア人、シェフがメキシコ出身者、ドアマンがケニア人など価値観やバックグラウンドが違う。
日本で当たり前の「より良いサービスを目指して頑張りましょう! ○○○ホテルの一員として!」などということにはならない。チームとして非常にまとまりにくいのだ
一方、皆、個人の生活を大事にし、上下の隔てなく付き合いやすい。また、ホテルのユーザーの使い方にも日米で大きな差がある。
大都会で暮らす日本のゲストはホテルを寛ぎや、結婚記念に食事する場所としてとらえている。アメリカでは極論すれば、出張や家族旅行の単なる寝る場所なのだ。
アメリカは家が広いため、モノがゴチャゴチャあふれたり、隣の家の騒音が聞こえるマンションから脱出しなくてよい。