で、「どうする、俺?」みたいな状況になるわけですが、勉強が続かないと言っている人は、「好きなことをやる」のカードをいつも切っているのです。なぜこうなってしまうのか。それはこの「好きなことをやる」カードを切って、簡単に勉強をやめられてしまう状況にいるからです。これを認識することから始めましょう。
つまりこの状況を打開するには、簡単に勉強をやめたくない、やめられないようにすればよいのです。
モチベーションは内から外から沸くもの
さて、前置きがくどくなりましたが、私が考えるに、勉強が続かないのは、「渇望」と「危機感」がないからです。モチベーションを生みだすのは、
①知識に対する「渇望」
「社会人として知識が足りないので会計知識を身に着けたい」「将来起業したいので幅広く知識を身に着けたい」といった知識に対する「渇望」が源泉となるケース。内なるニーズから勉強へのモチベーションが生まれる。
②外部からの圧力により生じる「危機感」
「銀行員として窓口営業するには内規で証券アナリストの資格が必要」「TOEIC800点以上ないと課長に昇進できない」といった外部からの圧力によって生じる「危機感」が源泉となるケース。外圧によりお尻に火が点く状態。
「渇望」が源泉となっている場合、「会計知識を身に着けたい」「幅広い知識を身に着けたい」という「知識欲」は、具体的な目標に落ちていません。それどころか、「別に資格とかテストとか受けたくないし」「資格とか何の意味があるんだよ、知識があればいいじゃん」というニヒルな言い訳で、そういった具体的な目標を避けることもしばしば。
そして結局は「時間ない」「お金ない」「仕方ない」という「ないない3兄弟」に陥って勉強をやめてしまうのが関の山。そう、「渇望」だけあってもダメなのです。
一方、「危機感」が源泉となる場合、具体的な目標はあるものの、自分の内なるニーズが乏しいために、気持ち的には「そもそも勉強したくない」という状態から出発してしまいます。すると、体育のマラソンを休みたい中学生のごとく、なんとなくお腹が痛くなったり、なんとなく頭が痛くなったりして、「今日はやらない」という方に傾きがちです。
お尻に火をつけろ!
ただ、これには例外があります。「危機感」が非常に強いものである場合には、勉強を続けざるを得なくなるのです。たとえば、(法的な問題は一旦無視して)「来年までに宅建取らなかったら会社はクビ」という状況であれば、さすがにお尻に火がつき勉強が継続できます。「ちょっとした危機感」ではダメで、「ものすごい危機感」がないといけないのです。
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