「褒められてうれしい、というのは、外発的な刺激から来ているものですよね。褒められたいと思って仕事をする人は、外からの動機づけに頼っていることになります。それでは内発的なエネルギーが生まれません。自分の内側から湧き上がるモチベーションが必要なのです。褒めるのは二流。褒めない、しからないというのが一流のマネジメントだと思います」(横田さん)。
さて、ここからは、女性の働き方について聞いてみたいと思います。「結婚、出産といったライフイベントを迎えても、女性が辞めずに活躍し続ける組織が理想的」ということは、多くの経営者が頭ではわかっていること。でも、それを実践できている組織はほとんどありません。多くの組織で女性社員が辞めてしまうのはなぜなのでしょう?
女性のよさがにじみ出てくる経営とは
「それは、組織が女性営業社員を幸せにすることを第一に考えているのか、とにかく商品を売らせることを第一に考えているのか、その違いでしょう。おそらく、ほとんどの組織は後者だと思います。商品をたくさん売ることだけを考えていると、競争が過熱して、結果的に社員に負担がかかってしまいます。社員の幸せを第一に考えることで、楽しく自発的に動く仕組みが作れるのです。
当社は(トヨタグループの中で)顧客満足度ナンバーワンを12年連続でいただいております。でも、あくまでも従業員満足(ES)があって顧客満足(CS)がある。社員たちにとって何が幸せなのかと聞いたら『お客様が喜ぶ顔がうれしい』『お客様が幸せなのが自分の喜び』と言います。自分が満足のいく仕事ができるからこそ、結果的に顧客に満足していただけるのです。その順番を間違えてはいけません」(横田さん)。
ネッツトヨタ南国では、女性社員がどういう形で活躍しているのでしょうか。横田さんは「女性は気遣いの宝庫」だと言います。
女性には女性のよさがあり、それが自然ににじみ出てくるのが理想。将来的には、ひとりのお客様に対して女性と男性の両方が接客をして、お互いのいい部分を提供できるような仕組みを作りたいと考えているそうです。確かに、女性ならではの気遣いを仕事に生かすことができれば、顧客も会社に対して親しみを感じてくれるかもしれません。
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