「最高の妊活タイミングはいつ?」は愚問です 出世の後に産むとか、すぐ産んですぐ復帰とか……

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細かい人生設計なんて、意味がない

妊娠・出産といっても、もちろん大きな個人差はありますが、妊娠が判明してから会社を休むまでに数カ月があります。妊娠したらすぐ産まれる!というわけではないのですから、その数カ月、しっかりと仕事をすることで、復帰後の居場所を心配しないで済むようにもなると思います。

逆に言えば、あなたの2択のどちらかが成功したとして、妊娠・出産するまでの時間、あなたはどう過ごすつもりなのかしら?とも思います。

せっかくプロジェクトを成功させてエースになったとしても、妊娠したことで、またそこから引きずり降ろされる不安を感じながら過ごすことになるかもしれない。「深く考えずに」妊娠して、「こんな時期に妊娠?」と後ろ指さされているような気分にさいなまれながら仕事することになるかもしれない。これまたストレスフルではありませんか。

「子どもを持つこと」「会社で評価されること」は二律相反じゃありません。順番をつけて計画的にやらなければ、会社にいられなくなるなんてことは、思い込みでしかないように思います。「そういう会社なんだもん」と思うのだとすれば、それはあなたが子どもを持った途端に、マミートラックに乗せる会社かもしれない、ということですよ? そこで評価を得ても、長く居場所を確保することは難しいでしょうねぇ。

思い込みを捨てて、子どもを持ちたいと願いながら、懸命に目の前の仕事をするのが、いちばんの解決策です。結果として、それこそ両方とも手に入るかもしれませんよ!

どちらにしても、年齢や年次に応じて事細かに生き方を計画するなんて、あまり意味のないことだと思いますね。芸能人が「28歳で赤ちゃんが欲しいですぅ」とか言っているのとあまり変わらない。何もアクションしないままに、自分の人生計画ばかり練っていても、時間が過ぎるばかりです。あっという間にオバチャンになっちゃいます。

本当の「妊活」とは、子どもを授かるために、自分の体や内面、生活をメンテナンスしていく地道な日々の積み重ねのこと、だと私は思います。仕事が成功した! はい、次は妊娠! なんてふうなのとは違う気がするのです。誰にも答えの出せない「タイミング」の問題。どう考えるかは、やはりあなた次第でしかないように思えてなりません。
 

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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