「最高の妊活タイミングはいつ?」は愚問です

出世の後に産むとか、すぐ産んですぐ復帰とか……

そもそも、妊娠・出産って、仕事だけでなく、人生そのものに大きく影響を与える重要な出来事でしょう? 「いつ産むのがベストか」というのは、「生き物として」の正解はあるでしょうが、「仕事人生」あるいは「人生そのもの」においては正解なんて見つけられないのじゃないかしら。今、得ている結果をベースにプロセスを振り返ったとき、「こうしておいてよかった」「こういう判断もあったかも」ということはあっても、その人それぞれにひとつしか結果もプロセスもないわけから、それが正解だったかどうかは、結果論にすぎない、というか。

後輩たちにも、「出産、ということが頭をよぎっているのなら、今考えれば?」などと答えて、大抵はがっかりされた顔をされていました。もっと実践的な答えが欲しくて聞いているんですものね。でも、私はそれがいちばんの答えなんじゃないかとも、今は思っているのです。

私も「出世して産め」論者でしたが、撤回します

私の周囲にも、「4月に産めば、1年休んで0歳児で4月入園にエントリーできるから、絶対に4月と思って産んだのよ~」という人や、「上の子が小学校に入るタイミングで育休が取れるように計画したの」という人がいました。そんなに計画どおりにいったの?と思って驚きますよねぇ。大体は、結果論として「正解だった」という体験談です。

「ふたりめ産むならそのタイミングよ~」なんて言われることもありましたが、計画どおりに妊娠・出産できない人が近くにいるかも、ということはほとんど配慮できていない。本当にストンと計画が実行できた人の無邪気なアドバイスなので、決して悪意はないのですが。つまり、体験談は共有できても、アドバイスなんてできっこないと私は思うのです。

私自身もかつては、自分の第1子での復職経験を基に、「ポジションを得てから産んだほうがいいと思う」などと言い放っていました。管理職などになってからであれば、会社の情報にもある程度明るくなるし、そこまでいった人材を会社も冷遇できないだろうということだったり、管理職で復職できれば判断業務が多くなって時間のコントロールがしやすいのではないかということだったり、いろいろと理由はありました。でもそれも非常に偏った、独り善がりなアドバイスだったと今は思います。

これまで多くの女性と接してきて、女性は将来への不安、準備のために、綿密にキャリア設計する人が多いように感じています。3年後には本部スタッフになって、3年経験を積んだら外資系企業に転職して、それから結婚して……」など、年齢とリンクさせて細かく語る女性メンバーがいて、感心したこともあります。現在の私が、年齢や経験を重ねてきて思うことは、「そんなにうまくいくかよ」ということでしょうか(笑)。

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