苦手な相手からうまく話を引き出せる人のスゴ技 相手が思わず話す、大切なのは質問ではない

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私はありがたいことに、難易度が高いと思われているインタビューにお声がけいただくことがよくあります。

「実は、ものすごく怖い経営者なんです」などと相談されることもあります。実際にお会いしてみると、たしかに怖い。妙な質問でもしたら、怒られてしまいそうな雰囲気です。

しかし、私はこう思っています。意図的にそうしている人は意外に多くないのではないか、と。なぜなら、怖い人には人は近づきたがらないからです。人が近づいてこないのでは、いい情報も入ってこないし、仕事もうまくいくとは思えない。

つまりは、そういう人なのです。普通にしていても、怖くなってしまう。それは、その人の性格でもあるし、経験してきたことがベースになっていたりする。むしろ、怖さはその人の個性なのです。そう思えば、普通に接することができる。人にたくさん会う仕事をしていて何が面白いのかというと、本当に人間はさまざまだ、ということです。同じ人は1人としていない。みんなぜんぜん違うし、バラバラ。でも、だからこそ面白いのです。

いろいろなタイプの人とコミュニケーションを取る

その意味では、あまりいないタイプの人にお会いすると、ものすごく興味が湧きます。「どうしてこの人はこうなんだろう」と面白がって見てしまうのです。

もし、苦手だな、怖いな、やっかいそうだな、と思ったら、そういう意識を持つのではなく、興味の対象として見てしまえばいいと思います。

なぜこの人はこうなのか。何がこの人をこうさせているのか。これで周囲の人はついてくるのか。社員はどう思っているのだろう。家族はどうなんだろうか……。

怖い人だけではありません。ネチネチとしつこそうな人。イライラしている人。眉間にしわが寄っている人。頭の良さをひけらかす人。なんだか感じ悪い人。ぶっきらぼうな人……。みんな興味の対象にしてしまう。

興味の対象だと考えると、目の前にいる相手がまったく違って見えてくるので、不思議です。怖い人も、単に怖い人ではなくなる。こんな質問をしたら、どんな対応、回答が戻ってくるんだろう、と興味が出てくる。

どんなアクションが怖さを生み出しているのか、一挙手一投足が気になる。使う言葉やトーンにも関心がいく。

そして、「あなたに興味があるんです」という思いは、間違いなく相手に伝わると私は思っています。とりわけ仕事ということになれば、自分に興味を持ってくれる人に、悪い印象を持つ人はまずいません。そうすると、印象は良くなる。印象が良くなれば、怖いなりに対応も良くなる。何でも聞けてしまう。

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