BBCにツイッターをやらない記者はいらない ソーシャル時代のニュースメディア像
――BBCワールド・サービス(国際ラジオ放送)の運営資金はこれまで英外務省が負担してきた。4月からはBBC自体がまかなうことになった。予算あるいは編集上の変化はあったのだろうか。
BBCの国内の活動は英国の視聴家庭から徴収する「テレビライセンス料」(日本のNHKの受信料に相当。2013-14年度では年間37億7200万ドル=約6400億円、視聴家庭は年間145.50ポンドを払う)で運営されているが、その7.6%がワールド・サービスの予算となった。金額は前年度より増加したので、新たなコンテンツやもっと多くの言語での放送に投資している。
以前はBBCの国際ニュース部門と国内のニュース部門は複数の異なるビルにあったが、昨年年頭から、今私たちがいる「新ブロードキャスティングハウス」(「新報道センター」)に移動し、一つとなった。異なる言語で放送するチームが一箇所に集まったため、互いの専門分野をより緊密に共有できるようになった。
リツイートは月に270万件
――BBCのジャーナリストによるソーシャルメディアの利用状態は?
利用は必須だ。5年ほど前にあるスピーチをした。記者職全員がツイッターを使うべきだと述べた。情報源の1つとしてツイッターを使うべきだ、と。「ツイッターを使わないなら、この組織での立場を再考したほうがいい」と言ったのだが、いつのまにか「ツイッターをやれ、でなきゃ首だ」と発言したことになってしまった!
ツイッターでニュースが拡散されてゆく。フェイスブックは友人たちとの会話が多いが、ツイッターはニュース源の1つになった。
BBCのニュースはツイッター上で最もシェアされる回数が大きく、その数は米CNNやニューヨーク・タイムズ紙を上回っている(注:調査会社Newswhipによると、今年3月のリツイート数は270万件)。人々がBBCのニュースを信頼している証拠だと思う。
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