五輪争い混戦「フィギュア」プロが見る勝負の境目

ついに開幕した五輪代表最終選考会の見どころ

フィギュアスケートのグランプリシリーズ第3戦、イタリア大会で4位に入った三原舞依選手(写真:AP/アフロ)
来年2月に開かれる北京五輪。注目される競技の1つがフィギュアスケートです。日本の選手たちの実力は拮抗しており、女子も男子も、誰が北京五輪に出場してもおかしくない状況です。12月22日(競技は23日)からの五輪代表最終選考会の全日本選手権では五輪出場の切符を懸けた熾烈な戦いが繰り広げられます。
そこで、プロフィギュアスケーター・指導者、そして振付師として日本選手を支え、新著『スケートと歩む人生』を上梓した佐藤有香さんに、全日本選手権の見どころを聞きました。

久々の国際大会で実績残した三原舞依選手の強さ

10月のスケートアメリカから始まったグランプリシリーズ。日本の選手たちの活躍はとても印象的でした。その中でも、ここでは注目したい選手についてふれてみたいと思います。

三原舞依選手は久しぶりの国際試合とは思えないほどの実績を残しましたね。彼女の強さは、プログラム全体を通しての一つひとつの要素の質の高さにあります。ジャンプは、踏み切りとランディングが理想的でまるでお手本のようだといつも感心します。

出来栄えを評価するGOEは数年前までは±3点だったのが、現在は±5点。彼女のようにそれぞれの要素の質が高い選手は特に加点を得られるようになりましたので、ほかの選手に差をつけることができます。

また、それだけではなく、彼女の演技からは「本当に氷の上で滑ることが好き」という表現が感じられます。彼女は持病のために滑ることができない時期もあったと聞いています。そんな彼女だからこそ、健康な状態で思う存分滑れることに対する感謝の気持ちがあるのではないでしょうか。

余談ですが、私が拠点をおいている北米で試合を見ていると、彼女は現地で非常に人気があると感じます。彼女のスケートへのポジティブな気持ちに心惹かれる人が少なくないのでしょう。

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