最高裁判所は14日、関西スーパーマーケットとエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の食品スーパー2社との経営統合ついて、関東でディスカウントスーパーを展開するオーケー(横浜市)の抗告を棄却する決定をした。
関西スーパーとH2Oの経営統合が15日にも実現することになり、関西スーパーに買収提案をしているオーケーは撤退する。最高裁の判断を受け、関西スーパーは、総会での決議が適法かつ公正に行われたという主張が認められたとし、正当な判断が示されたとのコメントを発表した。
一方、オーケーは声明で、株式公開買付け(TOB)の再提案は行わず、反対株主の株式買取請求権に基づいて、保有株を関西スーパーに売却する方針を明らかにした。
関西スーパーは10月29日の臨時株主総会で経営統合を決議したものの、決定の手続きに疑義が生じたとして、オーケーが経営統合差し止めの仮処分を神戸地裁に申請。同地裁は経営統合手続きの差し止めを命じたが、大阪高裁がこれを覆したことで、経営統合は最高裁の判断に委ねられていた。
オーケーは関西スーパーに対して1株2250円でTOBを実施する計画と公表してきた。このためH2Oとの統合後の関西スーパーの経営陣は、同株価の達成を経営の責任として背負うことになる。14日の関西スーパー株の終値は前日比5.6%安の1389円だった。
(関西スーパーやオーケーのコメントを基に加筆しました)
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著者:沢和世、布施太郎
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