「老後2000万円あれば安心」信じる人の意外な盲点 「人と人の繋がり」見れば経済の本質がつかめる

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「いくら貯めたら老後は安泰か」という議論自体が、そもそも本質を見失っているといいます(画像:mimi@TOKYO/PIXTA)
2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が発表した「老後20~30年間で約1300万円~2000万円が不足する」という試算を機に、にわかに燃え上がった「老後2000万円問題」。改めて資産運用を始めた読者も多いかもしれません。
しかしゴールドマン・サックス証券で長年トレーダーとして活躍し、『お金のむこうに人がいる』を上梓した田内学氏は、こう指摘します。
「いくら貯めれば安心かという議論は、問題の本質を見失っている」
どういうことか、解説してもらいました。

お金だけでなく「人と人の繋がり」を見よう

数年前に老後資金2000万円問題が取り沙汰されてから、日本中で投資への関心が一気に高まりました。

書店に行くと、お金の増やし方の本が溢れています。株、FX、暗号資産、NISA、不動産、NFTなどなど。老後の生活に備えて頑張って投資をして、十分なお金を貯めれば、問題は解決しそうです。

ところが、みんなが十分なお金を貯めれば安心して暮らせるかというと、実はそうではありません。次のクイズを考えてみてください。

Q. みんなが日曜日に休もうとしています。そのための準備としてふさわしくないのは次のうちどれでしょうか?
A:平日のうちに勉強して、宿題を終わらせる。
B:平日のうちに働いて、家事を終わらせる。
C:平日のうちに働いて、使うお金を貯める。
(書籍『お金のむこうに人がいる』より)

これは、お金にとらわれている人ほど悩んでしまう問題です。この中に、明らかにふさわしくない選択肢が含まれています。どれだかわかるでしょうか?

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