意外!「最初に野菜を食べる」では痩せにくいワケ むしろ最初に「白米」のほうがいい?

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実際、私がSNSで「ご飯を先に食べたほうが満足感が高くなって食後の間食が減ります」という発信をすると、実践した人から「最初にご飯を食べると満足感が全然違います」「食べる順番を変えて食べる量が減ってやせました」という声をたくさんいただいています。血糖値が上がらないほどよいという理論は、考え直さなければいけないのです。

糖尿病で血糖値が上がりやすい人は

糖尿病で血糖値が上がりやすい人には、野菜を先に食べるベジファーストは有効だと思います。血糖値が異常値まで上昇するのを抑えて、正常範囲に近づけることができるからです。

例えば、大阪府立大学で2型糖尿病患者に行われた研究では、野菜から先に摂取すると、米飯から先に摂取した場合と比較して、30分後の血糖値は217±40mg/dlから172±31mg/dlと45mg/dlも抑えられたと報告されています。

食後30分の血糖値が200mg/dlを超えているとなると、血管にも負担がかかりますし、インスリンもたくさん分泌されて太りやすくなるため、こうしたケースでは食べ順はダイエットにも効果的だといえます。

しかし先ほど紹介した長崎女子短期大学の研究を思い出してください。あの研究は糖尿病がない健常な女子大生を対象にした研究でしたが、ご飯を先に食べた人の食後30分の血糖値は132.3mg/dlでした。

日本糖尿病学会では、食後2時間の血糖値が140mg/dlを超えると境界型、200mg/dlを超えると糖尿病が疑われるとされています。

長崎女子短期大学の研究では、食後30分の血糖値が最も高い値であり、白米から先に食べた群の食後2時間の血糖値は109.8±15.2mg/dlでした。つまり、白米を先に食べても正常範囲におさまっているということです。

また、時系列(食後30分、60分、120分)で並べてみると、白米を先に食べた群は、132.3±7.5mg/dl、129.8±20.8mg/dl、109.8±15.2mg/dl、野菜を先に食べて白米を最後に食べた群は115.0±7.7mg/dl、116.0±8.0mg/dl、124.8±8.5mg/dlとなっています。血糖値が満足感に影響することを考えて、1食の食事にかかる時間が約20分と考えると、食事が終わった後に満足感が高いのは白米を先に食べるほうだといえます。

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