JR九州の客室乗務員は本当に不要なのか 10月から一部列車で車内販売を取りやめ
今年7月から運行を開始した、山形新幹線の観光列車「とれいゆ つばさ」。列車内で足湯が楽しめるのが売りだ。手軽に温泉気分を味わえるとあって、お酒やおつまみも飛ぶように売れている。車内販売はとれいゆのもう一つの主役といえる。
だが、観光列車の車内販売がにぎわう一方で、都市間を結ぶ特急列車では車内販売が少しずつ姿を消している。乗車前にコンビニや駅の売店で飲料やお弁当を購入する乗客が増えており、車内販売のニーズが減っているためだ。
2012年にJR東海が東海道新幹線「こだま」の車内販売を廃止。JR西日本は在来線特急「サンダーバード」と「しらさぎ」の車内販売を今年9月15日で廃止した。
特急列車の一部で廃止に
JR九州も特急列車の一部で10月から客室乗務員を廃止し、車内販売を取りやめると、9月2日に発表した。廃止対象となる特急列車は「にちりん」(大分―宮崎間)、「にちりんシーガイア」(博多―宮崎空港間)、「きりしま」(宮崎―鹿児島間)だ。
この3つの特急列車は、もともとすべての列車で車内販売を行っているわけではない。たとえば、「にちりん」は1日に上下合わせて24本が運行されるが、大分―宮崎の全区間で車内販売があるのは5本だけだ。
九州新幹線については、各駅停車タイプの「つばめ」が車内販売を行っていない。こちらは利用者低迷というより、各駅停車という性格上、利用者の乗車区間が短く、車内販売のニーズが少ないためとみられる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら