ナゾの“チャイナ”ファンド「SSBT OD05 Omnibus China Treaty 808150」、東洋経済大株主データで分かったその「真実」--優良企業に次々出資…

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 保有銘柄一覧には、10年後、20年後にこの会社がないことは想像できないと多くの人が考えるような、日本を代表する企業が並ぶ。

買い増しのペースや銘柄の傾向から、中長期的保有を前提とする投資と考えてよいだろう。

今後、株価に影響を与えるような急激な買い増し、前出のケースのような大量の売却、銘柄選定の方向性を変えての投機的な売買が起こる可能性がないと断言はできないが、今のところは激しい投資行動を繰り返し市場に混乱を招くたぐいの株主ではないようだ。

この「SSBT OD05 Omnibus China Treaty 808150」の新たな保有銘柄として目を引くのが、10年3月期に赤字に転落し、今11年3月期以降も赤字が予想されるものの、新領域を拡大している最中の5727東邦チタニウム、そして、10年3月決算では前期から大幅に赤字幅を縮小し、今11年3月期に大幅増益・黒字転換が予想される7205日野自動車だ。

10年3月決算時点で、東邦チタニウムの19位(0.26%)、日野自動車の24位(0.36%)に登場してきている。

これまでの保有銘柄と同様、これらの銘柄を買い進めていくのかにも、今後注目していきたい。

一時離れた外国人が戻ってきつつある日本市場だが、投資に当たっては、これまでの欧米系金融機関や中東のオイルマネーだけでなく、勢いを増す中国を含めたBRICs等、さまざまな地域からの資金の流入を分析していく必要がありそうだ。
(山本 舞衣 =東洋経済オンライン)

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