ナゾの“チャイナ”ファンド「SSBT OD05 Omnibus China Treaty 808150」、東洋経済大株主データで分かったその「真実」--優良企業に次々出資…
最新期の保有比率でランキングしてみると、最大でも8591オリックスの1.96%にとどまる。ランキング上位企業数社での2%に迫る保有比率の高さはやや気になるが、全体としては、投資対象に対する保有比率を一定の水準に調整していることが想像される。
09年10月~10年3月も、保有比率を調整したうえで投資対象企業の株を買い増した。わずかな変動にも順位は影響を受けるため、34社で株主順位10位圏内に入ってきた。それが、これまで有価証券報告書に出てこなかった「SSBT OD05 Omnibus China Treaty 808150」が最新期では目立って見えた理由と考えられる。
「SSBT OD05 Omnibus China Treaty 808150」の資金の出どころは明らかになっていない。しかし、初登場の07年からこれまでは、インフラ、金融、総合商社、建設、そして、世界の市場にブランド力を誇る製造業と多業種にまたがり、それらの投資対象会社で一定の保有比率を維持しつつ投資を進めてきている。
投資対象銘柄が増加しており、それらが、ある程度の資金が入ってきても影響を受けすぎないだけの規模の企業であることからも、特定の企業で保有比率を急激に高めることなく、潤沢な資金の行き場を求めていることがうかがえる。
トピックボードAD
有料会員限定記事
政治・経済の人気記事