ワークマンの加盟店は「夫婦で経営が条件」のなぜ フランチャイズに求める、稼ぐ力より重要なこと
ワークマンプラスのブームによって日中に来店する一般客は増えたものの、何年か前までは、朝のひと山を越えれば日中の店内は閑散とする場合が多かった。夕方以降、仕事帰りの職人さんが再び店に寄ることも多くなるので閉店は20時としている。
開店前、閉店後にしなければならない作業は5分程度なので、開店直前に店にやってきて、店を閉めたらすぐに帰宅することもできる。
・商品は夜間に配送されるのでお客様が少ない朝一番から品出しができる
・独自の自動発注システムを開発していることで発注業務の負担を軽減できている
などというように店長が必要以上に長く店にいないで済む工夫を凝らしている。
朝7時に店を開けるために6時から店にやってきて、売り場をしっかり整理しようと考える必要はない。朝7時に来店するのは、何を買うかが最初から決まっている職人さんたちなので、目的の商品を買うことができれば、品出し作業で店内が多少ごたついていても苦情は出ない。店内をゆっくり見たいと考える一般客が来るのは10時ごろからなので、それまでに店内の整理ができていればいい。
加盟店の店長にはがんばりすぎないでほしい
本部としては、加盟店の店長にはがんばりすぎないでほしいと思っている。閉店後、何時に帰っているかは防犯システムでも確認できるので、遅くまで残りがちな店長がいるのがわかれば、「早く帰るようにしてください」とお願いすることもある。遅いといっても21時や22時などということではない。20時半でも遅い。20時に店を閉めたなら20時5分や20時10分には帰ってほしい。それができる体制を敷いている。
本部指定の店休日にも店を開ける店長は少なくないが、本部としてはできるだけ休んでほしいと望んでいる。あまり無理をして体を壊しては元も子もないので、ほどほどの働き方でいてもらうのがいいからだ。
自分の親が働き詰めでいて、休みを取らずにいれば、子どもはいい印象をもちにくいので、そうなることも避けたい。
スーパーバイザー(SV)歴も長かった営業本部長の平野貴行は、新しく店長になった人たちにはできるだけ休みを取るようにと勧めているそうだ。
「店舗運営は意外と体力を使いますので、『店休日はしっかり休んでください』と話をしています。それでもなかなか休みを取りたがらない方に対しては、『店休日を利用してワークマン以外の店舗を見て回るといいですよ』と話すこともあります。自分の店しか見ないでいると、どうしても視野が狭くなるからです。いろんなお店を見て回れば新しい発見がありますし、いい気分転換になります。
また『同じ店でもワンシーズンに三度見に行くといいですよ』と話すときもあります。シーズンの初め、ピーク時、晩期に行くと、どんな商品が売れていて、売れていない商品にどういう対策を打っているのかがよくわかるので、お勧めしてるんです。長く続けていただくためにも休みを取るのは大事なことですので、いつもこういう話をしています」
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