BRICs特需に攻め込む森精機製作所の超繁忙



牽引するBRICs市場 販売サービス網も着々

 そして、成長持続の車輪のもう一方の軸、販売サービス体制の拡充も、現在急ピッチで進めている。 

 森精機では、受注ベースですでに海外が国内を上回っているが、とりわけBRICsの急成長ぶりは目覚ましい。たとえば、中国。すでに上海を本部に販売サービス拠点は10カ所あるが、00年の年間売り上げ5・7億円程度が、今年度100億円へ20倍近くに成長する模様で、2年後の10年にはさらに倍の200億円を当て込んでいる。同様にインドは年間売り上げ5億円が今期は20億円、10年には50億円を計画。ロシアは5億円→15億円→50億円、ブラジルも5億円→35億円→100億円近くへ伸びる、と実に強気とも取れるそろばんをはじく。

 「まずは国内でテクノセンターをさらに6カ所新設する。次はブラジル、ロシア、インド、中国のBRICsでサービス拠点を合計約20カ所。ドイツでも2カ所程度は新設していきたい」(森社長)という。

 工作機械の販売に当たっては、故障・部品交換対応などアフターサービスはことのほか重要だ。

 たとえばイタリアのメーカーが中国に工場進出する場合、現実問題としてイタリアの工作機械メーカーの製品は採用できない。アフターサービス網がないからだ。スペインのメーカーがメキシコに工場を建設することになっても、結局、日本の工作機械メーカー間の受注争奪戦になったりする。受注につながるかどうか、モノの品質以上にアフターサービス体制が決め手となる場合さえある。

 これらの積極攻勢、人海戦術による顧客サービスを担うのは、もちろん社員。森精機では、かつて年間労働日数247日、有休取得平均7・5日だったのが、今回の中期計画では243日、12・5日まで改善した。平均年間給与は700万円から760万円に上がった。「次の中計では労働日220日、有休取得20日までさらに進めたい。残業もできればなくし、給料もさらに上げたい」。国際畑を歩んだ森社長が自身に課した、もう一つの中期計画だ。
(週刊東洋経済:木村秀哉 撮影:梅谷秀司、尾形文繁)

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