「男らしい/女らしい」人ほど結婚しにくい?

東大教授が「モテと性役割分業」について考えた

独身男女がパートナーに求めるものとは

「モテる戦略」といっても、私は別に恋愛問題のカウンセラーではありません。ネット上にあふれているような、「こんなときのちょっとした気配りがカレの心をつかむ」なんて話はしません。そもそも、私自身があの手のものを読んで「参考になる」と思ったことはほとんどありません。

代わりに、結婚と学歴の関係を論じた回にも引用した「第14回出生動向基本調査」(2010年)の、独身者を対象としたデータに基づいて、議論をしていこうと思います。

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出所:国立社会保障・人口問題研究所『第14回出生動向基本調査』より作成

まず、独身男性が独身女性に求めるものを見てみましょう。

「人柄」が断トツでトップですが、これはまぁ「相性」とでもいうべき、内実の定義ができない概念なので、置いておきましょう。そうすると1位が「家事の能力」、2位が「仕事への理解」、3位が「容姿」となります。この3つはいずれも、80%以上の人が条件に挙げており、典型的な性役割分業規範を反映していることになります。なんだか身もふたもない結果です。

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出所:国立社会保障・人口問題研究所『第14回出生動向基本調査』より作成

ただ、変化として少し興味深いのは、「経済力」を挙げる人が、1992年の26.7%から、2010年には38.7%まで増加している点です。多数派とは言えないまでも、女性にも経済的に家計に貢献してもらわないと暮らしていけないと考える男性が増えたことになります。それを象徴するように、男性がパートナーに望むライフコースで「専業主婦」と答えた比率は1987年の4割弱から、2010年には10.9%まで激減し、その分「両立」が急増しています。

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出所:国立社会保障・人口問題研究所『第14回出生動向基本調査』より作成

他方、女性の側を見ていきましょう。同じく「人柄」がトップですが、それを除くと、なんと1位に来るのは「家事の能力」。次いで2位に「経済力」、3位に「仕事への理解」となります。しかも「家事の能力」と「仕事への理解」は、条件として「考慮する」よりも「重視する」の割合が非常に高く、いかに重要なポイントになっているかがわかります。

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