私が「サイボーグになっても」叶えたい3つの願い 「ネオ・ヒューマン」著者独占インタビュー:後編
彼の挑戦を描いた自伝『NEO HUMAN ネオ・ヒューマン――究極の自由を得る未来』が、日本でも話題となっている。11月24日にはNHK「クローズアップ現代+」で「ピーター2.0 サイボーグとして生きる 脳とAI最前線」としてとりあげられ、12月2日にはテレビ朝日系「アメトーーク!」の「本屋で読書芸人」でカズレーザー氏が「みんなに読んでほしい!」と紹介した。
著者のピーター博士はいま、何を考え、どのように過ごしているのか。東洋経済オンラインでは3回にわたって、その肉声をインタビューでお届けする。今回はその後編。
「人類初サイボーグ」のコロナ禍での生活
――新型コロナウイルス感染症(以下COVID-21)のパンデミックが発生したことで、もっとも大変だったのはどんなことですか?
パンデミックの初期に、私は「(COVID-21に対して)きわめて脆弱」であるとの認定を受けました。
実際のところ、その根拠は薄弱と言わざるをえません。私のようにALSを患い、喉頭切除を受けた人間が、COVID-21を含む呼吸器の感染症にどう反応するのか、これまでまともに研究されたことはないからです。ともあれ、私はこの通知を受け入れることにしました。
このころ、NHS(国民保健センター)と交わしたやりとりで、私はショッキングな事実を知らされました。私がCOVID-21にかかった場合、病院の集中治療室でも私をケアすることはできないというのです。なおかつ、自宅に誰かを呼ぶこともできません。つまり、フランシスと私のふたりきりで何とかしなくてはならないということです。
しかしながら、フランシスと私が「ピンチをチャンスに変える」という信念を持っていることは、もうご存じでしょう。
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