コロナ禍でも「駅前開発進んだ」新幹線駅の将来性

「何もない」揶揄された上越妙高駅は景観が一変

「会議室利用やビジネスミーティングの需要が増えている。貸し会議室が使われない日はない。1日埋まっている日もある。コロナ禍が始まったころとは客層が変わった。リモートワーク利用は当たり前、女性の友達2人が一緒に習い事のオンラインレッスンを受けたり、スタジオ代わりにカメラマンが七五三の撮影に使ったり、一般的なビジネス以外の用途も目立つ。何かを始めたい、という人が増えている」(平原氏)

コロナ禍以降、フルサットからは3店舗が抜けたが、2店舗が入った。うち1店舗は、妙高高原を拠点としていた地元出身のプロ・スノーボーダーが経営するラーメン店だ。ペンション経営と冬季限定営業のラーメン店から、通年のラーメン店経営へ切り替え、11月中のオープンを目指す。

スタートアップ・移住促進の拠点に

追い風も吹く。2020年度、新潟県が8カ所を指定した「民間スタートアップ拠点」に、フルサットは上越・妙高・糸魚川地区で唯一、選定された。

上越妙高駅とフルサット(右手前)=2021年10月(筆者撮影)
上越妙高駅西口の商業施設。全国チェーンの居酒屋などが入居する=2021年10月(筆者撮影)

2021年3月には、「アフターコロナにおける生き方の見つけ方」をテーマに、「多拠点フォーラム」をオンラインで開催。移住促進や「拠点移転」、「多拠点ライフ」をキーワードに、県内外からの参加者が意見を交わした。それが縁をつなぎ、城西国際大学(千葉県東金市)との連携もスタートした。「学生たちはオンライン環境に慣れている。コロナ禍以前なら考えられなかった、リモートでのつながりが加速している」という。

もちろん、状況はまだ楽観を許さない。だが、オンライン化の進展一つをとっても、「コロナ禍前」に単純に戻りようがないことだけは明らかだ。

「ビルではなく、コンテナタウンというスタイルのフルサットは、フレキシブルが当たり前。チームだけど団体じゃない。今まで通りのことをやっていてもダメだろうと、アジャイル型で、隙間隙間に何とかフィットしてきた。想定外の出来事だらけで、『それは聞いていない』という言葉を吐けなくなった。潮目の変化をひしひしと感じる」(平原氏)

コンテナタウンは、行政主導でも、地元の経済団体主導でもない、平原氏個人のプロジェクトとしてスタートした。その経緯から「予期できない変更を糧にして魅力を増す」方法を探り、「コロナ禍にも柔軟に向き合って地方都市の文化共創拠点を目指す」(平原氏)という。

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