結局、世界的な株高がまだ続くこれだけの理由 日本固有の株価押し上げ要因も顕在化しそうだ

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パウエルFRB議長がハト派寄りの見解を示していることを考慮すれば、市場参加者の利上げ織り込み度合いは行き過ぎの可能性が高そうだ(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

筆者はこれまで日経平均株価が3万円を安定的に超え、年初来高値を更新する可能性は低いと考えてきた。だが、以下の点を踏まえ、先行き12カ月の見通しを3万1500円へと引き上げる。

ポイントは以下の3点だ。(1)世界経済が回復基調を維持する下で、(2)FED(連銀)の早期引き締め観測が後退し、世界的株高が続く可能性が高いと判断したこと。また(3)日本固有の要因による株価押上げも考慮した。

世界的にワクチン接種が進展するなかで、新型コロナ感染状況の好転は欧米先進国からアジアを含むその他地域に広がりを伴ってきた。世界の新型コロナ新規死亡者数は明確に下向きのカーブを描き、経済活動再開も加速しつつある。今春から夏にかけて猛威を奮ったデルタ株の出現以降、感染力の強い新たな変異株は確認されておらず、投資家の警戒感は和らぎつつある。投資家は既存のワクチンと新たな治療薬が所期の効果を発揮するという感染収束シナリオに自信を深めるだろう。

市場参加者の利上げ織り込み度合いは行き過ぎか

今後、国境を跨ぐ往来が本格的に再開され、サービス業の正常化が一段と進展するとともに、コロナ影響で稼働率低下を余儀なくされた工場の再稼働も期待される。半導体不足はなお残存するものの、大きく見ればサプライチェーン問題は解決に向かい、物価上昇は落ち着き、スタグフレーション(不況と持続的な物価上昇の併存)は回避されるだろう。またアメリカにおいては、これまで手厚い失業給付を受け取っていた人の復職が進むことで「逆フィリップスカーブ」の実現が予想される。

現在のFF金利先物は2022年中に2回の利上げがあることを織り込んだ状態にある。予想外のインフレ長期化に直面したFEDが「高インフレは一時的」とする見解を修正し、インフレ退治に動くとの見方が台頭しているようだ。ただし、以下の3つの視点に鑑みると、市場参加者の利上げ織り込み度合いは行き過ぎの可能性が高いと考えられる。1点目はドットチャート(政策金利見通しの予想分布図)との比較。9月の公表時にタカ派的と受け止められたドットチャートですら2022年末の中央値は0.5回分の利上げを示唆しているにすぎない。

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