コロナで「売れた」「売れなくなった」商品TOP30 ワクチン接種や自宅療養に備えた消費が明確に

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万が一、突然自宅療養を余儀なくされ、入院できなければ風邪薬を飲むくらいしか方法はないと考えたり、ワクチン接種後の高熱対策用に、解熱剤が手に入らないなら風邪薬の解熱効果をアテにするしかないと考えるのは自然な発想だ。

もっとも、解熱剤、総合感冒薬、鎮咳剤を2年前と比べると、その差は明確だった。解熱剤は150%台だが、総合感冒薬、鎮咳剤は8割台。やはり風邪薬や咳止めは解熱剤が手に入らない場合の「リリーフ役」ということなのだろう。

「原則自宅療養」で売れた食品

食品にも自衛の痕跡は明確に現れた。「重症者以外は原則自宅療養」が公表された8月2日週に、2年前比で上位に立ったのは冷凍水産(168.9%)、ホイップクリーム(131.2%)、冷凍調理(129.9%)、パスタソース(129.2%)、袋インスタント麺(128.1%)。簡単に調理できる食材が顔をそろえた。

 

興味深い動きを示したのは口紅だ。7月に前年比100%を超え、8月3日週に121.9%、8月23日週に119.8%を記録した。昨年のお盆シーズンは帰省自粛が徹底できていたから、前年比だけで見れば回復しているように見える。

だが、これを2年前と比較するといまだ30%台。マスカラがほぼ2年前の水準を維持しているのと対照的だ。マスク生活でメイク用品の需要が目周りに集中していることの表れだろう。

 

感染者数の急減に伴い、マスクをしていない人が目につくようになってきたが、それはあくまで路上の歩行中に限られ、電車内ではさほど着用率は下がっていない印象だ。

何よりもドラッグストアの店頭では、総合感冒薬こそ戻ってきたが、解熱剤はいまだ姿を消したままだ。国民の多くはリバウンドへの警戒を緩めていないということなのかもしれない。

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