カゴメ、東南アジアで大人気の理由

「トマトが大嫌いな国」でも、トマトジュースが売れる

こうして、棚を確保し、認知度を上げた後、今年になってからは、満を持して、徐々に周辺の清涼飲料水へ展開、他のブランドへも商品を広げている。

市場へ提供する「価値」を、定義しなおせ

一連のカゴメのケースからわかることは何か。つまり、「日本の価値」を、そのまま持っていくだけでは、「新市場」では通用しない、ということだ。

自社の強み(トマト)を活かして、現地市場にマッチさせ、「新しい価値」を訴求することができるのか。そして、それを顧客に届ける「仕組み」を構築することができるのか。

実は、筆者は多くの日系企業を支援しているのだが、冒頭の例を借りて言うと、残念ながら、「日本と同じ靴を持っていくだけ」にとどまり、失敗する企業がまだ少なくない。

カゴメの例でわかるように、「靴」を持っていくだけではなく、靴の持っている「価値」を定義しなおし、現地の消費者に届く仕組みを整える。それで初めて、「靴を履かない国」=「トマトを食べない国」「トマトが嫌いな国」でも、靴(トマト)は売れるのだ、ということをカゴメは実証したのだ。

カゴメの東南アジアでの消費者へのビジネスはまだ始まったばかりだ。このまま市場を席巻できるのか、大いに期待したい(文中敬称略)。

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