メジャーリーガーが「ゴロ狙い」やめた意外な理由 データサイエンティストが変えた「野球の常識」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

当然、データ人材育成の取り組みも活発化している。ここ数年、「データサイエンス学部/学科」の新設が私立・国公立問わず相次いでいる。2023年には、一橋大学にも「ソーシャル・データサイエンス学部/研究科」が設置される予定だ。

また、一般社団法人データサイエンティスト協会は、2021年9月に「データサイエンティスト検定」をスタートさせた。データサイエンティストに求められる能力が正式に整理されたことになる。同協会では、データサイエンティストには、「ビジネス力」、「データサイエンス力」、「データエンジニアリング力」の3つの能力をバランスよく持つことを求めている。

ビジネス力:データをビジネスに活かす能力
ビジネスに必要なデータを収集・分析し、ビジネスに実装するスキル。何のためにデータを使うのかなどの課題設定の能力が問われる。
データサイエンス力:統計的な知識を持ちながらデータを分析できる能力
機械学習、予測モデル、データ可視化などのスキル。高度なレベルとして、分析手法や数理モデルなどで、新しい方法を開発・導入する能力なども。
データエンジニアリング能力:大量のデータを処理するための環境を構築する能力
環境構築、データ蓄積・加工、プログラミングなどのスキル。ビッグデータが取れるようになったため、以前にも増して重要になってきている。
(出所)(社)データサイエンティスト協会

第一に「ビジネス力」が挙げられることに、意外に思った方も多いのではないだろうか。確かに、以前は「データサイエンス力」や「データエンジニアリング力」が重視されていた。まずは大量のデータを処理、分析することに主眼があったためだ。

しかし近年では、与えられたデータを分析するだけではなく、具体的に、どのようにビジネスに活かせるかが重視されるようになり、自ら課題を発見する「ビジネス力」も備えたデータサイエンティストが求められている。

ただでさえ人材が不足している中で、この3つの力を兼ねそろえた人材を見つけ出すのは至難の業と言える。しかし今の時代、企業が成長していくためには、避けられない課題となるだろう。

次回はそんなデータサイエンティストを「採用」する際のポイントについて、説明しよう。

塩崎 潤一 野村総合研究所 未来創発センター生活DX・データ研究室長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Junichi Shiozaki

1967年生まれ。筑波大学社会工学類卒業。1990年、野村総合研究所入社。専門分野はマーケティング戦略、数理解析・数理モデル、生活者の価値観など。同社にてデータサイエンスを活用した新規事業の立ち上げに責任者として関与。主な著書に『変わりゆく日本人』、『第三の消費スタイル』など。2019年より(社)データサイエンティスト協会の理事も兼ねる。「NRIデータサイエンスラボ公式YouTubeチャンネル」で情報を発信中。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事