アップルは中国市場でいつまで無傷でいられるか 習主席の締め付けの輪はせばまりつつある

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中国は1年足らずの間に世界最大のインターネット空間をひっくり返した。ネット業界で中国最大級のアリババグループとテンセント・ホールディングス(騰訊)は規制の嵐に巻き込まれデータとコンテンツに対する影響力を弱めた。

中国は「iPhone(アイフォーン)」最大級の買い手

米アップルは今のところほぼ無傷だ。だが、それも変わるかもしれない。中国の習近平国家主席は大手テクノロジー企業に対する広範な締め付けを続けており、競争を妨げているとして、ソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」のようなプラットフォームを取り囲むデジタルの壁を解体するよう指示。中国の最高裁に当たる最高人民法院は先月、市場での支配力乱用の有無を巡りアップルを訴える権利を消費者に事実上与えた。 

北京の「アップルストア」(8月)写真家:Qilai Shen / Bloomberg

アップルの時価総額2兆4000億ドル(約272兆円)の大きな部分を支えているのが、「iPhone(アイフォーン)」最大級の買い手である中国だが、習主席の取り組みはアップルが中国で培ってきた微妙なバランスを脅かしている。米アルファベットのグーグルや米フェイスブックは、中国市場から締め出されており、アップルは中国で最も稼ぐ米企業の1社だ。

中国当局はこれまで自国の大手テクノロジー企業の影響力を弱めることに焦点を絞ってきた。習主席が総書記として率いる中国共産党を長期的に脅かす強大な影響力をこうした企業が持ちつつあると恐れたからだ。だが党最高幹部が米国の利益を追うことをためらっているということは決してなく、米中間の緊張も高まっている。

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