マクドナルド復活“第2幕”--7年目、原田改革の新機軸

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マクドナルド復活“第2幕”--7年目、原田改革の新機軸

「既存店売上高は今期で7年連続前年比プラスになる」。6月下旬に開催された、チキン3商品7月投入に関する記者発表会。日本マクドナルドホールディングスの原田泳幸社長は高らかに宣言した。

12月決算の同社にとって、この時点ではまだ折り返し地点。にもかかわらず早くも“勝利宣言”を出した理由、それは2004年3月に社長へ就任して以来、自身が断行してきた改革の成果への強い自負にある。

好調マクドナルドの最大の強みは、一つの商品に偏らないメニュー構成とそれぞれの商品の連動性だ。

「クオーターパウンダー」が売れれば、「ビッグマック」が売れる。ビッグマックが売れれば、「テキサスバーガー」などのBig Americaシリーズが売れる--。

どれもセット価格は600円以上する高額商品なのにもかかわらず、そんな好循環が生まれ、好業績を支えている。

「商品同士のカニバリゼーション(共食い)を恐れず、積極的な商品開発をすること」(原田社長)を推し進めてきた結果が実を結んだ。

価格戦略から商品強化へ 社長就任後は基礎固め

今回のチキン3商品も、ビーフ系、テリヤキ系に次ぐ選択肢と位置づけ強化を図る。新商品を出すことで既存商品を底上げするという相乗効果を生み、今期も前年を超える既存店売上高は達成できると原田社長は踏む。それが冒頭の発言に表れた。

マクドナルドが復活した理由。それは、足が遠のいていた顧客を振り向かせ、「久しぶりにマクドナルドに来たら全然違っている。また来てみよう」と思わせた点にある。

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