ホンダ「NSXタイプS」最終モデルの全貌に迫る 国内限定30台、2794万円のプレミアムスポーツ

✎ 1〜 ✎ 70 ✎ 71 ✎ 72 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
今回発表されたのが最新モデルであり、2代目NSXの最終モデルになるタイプS(撮影:尾形文繁)

その最新モデルとなるタイプSは、これまでのNSXを超えるパフォーマンスとデザインを追求して開発された。まず、エクステリアでは、より精悍な印象のフロントフェイスを採用。フロントバンパーのセンター開口部を拡大し、ダクト内へより多くの導風を送ることで冷却効果を向上。開口部左右の形状を鋭角なデザインすることで、2代目スタンダード仕様と比べ、より戦闘的な顔つきとなった。

この角度から見ると、フロントバンパーサイドからリアのダクトにかけてつながるラインがわかりやすい(撮影:尾形文繁)

また、バンパー左右を流麗なラウンド形状とすることで、ドア後部にあるリアインタークーラーへの導風効果もアップ。リアバンパーには、高速走行時に車体を地面に押しつけるダウンフォース効果が高いカーボン製ディフューザーも採用するなどで、空力特性のさらなるアップデートを行っている。

なお、ボディカラーには、よりスーパースポーツのイメージを強調する限定の新色「カーボンマットグレー・メタリック」も採用。光の当たる角度などで陰影がつく高級感あふれる特別色だ。ほかにも、新色には「ロングビーチブルー・パール」も採用し、2020年モデルで追加された「インディイエロー・パールII」なども含め全10色で展開する。

NSX タイプSのサイドビュー。ボディカラーは、新色のカーボンマットグレー・メタリックとなる(撮影:尾形文繁)

581psから610psへ、大幅なパワーアップを実現

NSX タイプSでは、動力性能の進化も図られた。まずエンジンは、燃焼効率の向上や高耐熱材ターボの採用による過給圧アップ、冷却性能向上などにより、出力をプラス22ps、トルクをプラス5.1kgf-m増大。最高出力529ps/6500~6850rpm、最大トルク61.2kgf-m/2300~6000rpmにアップさせた。

システム最高出力を581psから610psにパワーアップしたパワートレイン(撮影:尾形文繁)

さらに、リチウムイオンバッテリーとモーターなどの制御ユニットが一体化した独自の「IPU(インテリジェントパワーユニット)」について、バッテリー出力と使用可能容量も拡大。これらにより、システム最高出力を従来の581psから610psに、システム最大トルクも65.89kgf-mから68.02kgf-mにアップさせている。

ほかにもタイプSでは、減速時にステアリング左側のパドルシフトを0.6秒間押すと、瞬時に適切なギアへシフトダウンができる「パドルホールド・ダウンシフト」機構もホンダ車で初採用した。また、運転時の高揚感や一体感を高めるためのエンジンサウンドのチューニングを施すなど、ドライバーが走りをより楽しめる演出もなされている。

新デザインの5本スポークホイールは、軽量な鍛造製となる(撮影:尾形文繁)

なお足回りでは、5本スポークの新デザインとワイドトレッド化を実現した軽量な鍛造製ホイールを装備する。タイヤには、イタリアのピレリ社と開発したフロント19インチ、リア20インチの専用モデルを装着し、限界性能やコントロール性も向上させている。

次ページ気になる走行性能や車両本体価格は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事