【産業天気図・化学】車・半導体など需要拡大で化学部材が増勢、11年3月まで「晴れ」。中期の不安材料は中国失速

予想天気
10年4月~9月 10年10月~11年3月

 化学業界は2010年4月から1年間通じて、「晴れ」となりそうだ。自動車や半導体、液晶などといった主要な需要市場が持ち直し、関連する化学部材への引き合いは活況。特に高い経済成長が続く中国向けの需要が牽引している。

「会社四季報」(10年夏号、6月14日発売)における化学セクター162社の今11年3月期業績予想は、売上高が前期比11.6%増、営業利益は同47.2%増と大幅な増収増益となる見通しだ。

販売数量増に加えて、前10年3月期に続き設備投資の抑制による減価償却費の減少や各種の生産合理化などによるコスト削減も貢献して利益が拡大する。前期の原油安の反動によるナフサ価格の上昇を受けた原燃料高や、主要通貨に対する円高などが懸念されるところだが、主要部材の販売数量増がマイナス要因を吸収するだろう。

主要化学メーカーはおおむね増益となりそうだ。今期業績予想を公表している売り上げ上位10社(業績予想非開示の信越化学工業<4063>は含まない)でみると、会社側が期初計画で減益を想定しているのは住友化学<4005>のみ。子会社を通じた米国の医薬品会社の買収で特許権などの償却費が大幅に膨らむのが要因だ。

最大手の三菱ケミカルホールディングス<4188>は、三菱レイヨンの連結子会社化がフル寄与する効果も手伝って、今期の営業利益は前期比で2.3倍に膨らむと会社側は予想。2位の旭化成<3407>も主要部門が軒並み回復。会社側は前期比38%増の営業増益を見込んでいる。

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