日経平均株価が上昇するのは一体いつになるのか

外国の証券会社の日本株への姿勢はジワリ変化

欧州でも期待は後退した。「ECB(欧州中央銀行)だって超ハト派」という期待も、クリスティーヌ・ラガルド総裁が説得を重ねて支持獲得に奔走した結果だと関係筋が明らかにし、イギリス中央銀行などは緩和縮小へ一歩進んだ。

さらに「後手に回る政府」「支持率低下」「米中対立によりMSCIチャイナの投資判断引き下げ」など、マイナス材料を数えあげればキリがない。このような相場の状態を「陰の極」と言う。

さて、日経平均はなんと「11カ月連続の月末安」で7月末は2万7283円となったが、8月になってからこの水準は下回っていない。どうやら8月月初の500円高が反転のシグナルで、7月末で下値水準に到達した可能性が高い。

史上最高値を更新するアメリカ株に比べれると出遅れ甚だしい日本株だが、需給相場で見ると、今後テーパリングが控えるアメリカ株に対し、日本の緩和策継続は変わりようがない。7月のマネーストックM3は8月11日に発表予定だが、この1年で約100兆円増え、6月平残は約1518兆8000億円と過去最高となっている。

日経平均のEPSをどう考えるか

企業業績を見ても、8月6日現在の日経平均の予想EPS(1株当たり利益)は2120円43銭と史上最高である。もちろん、これについては今期予想を開示していないソフトバンクグループの前期実績純利益5兆円を暫定的に今期予想に使っているといわれており、今期は大きく違う数字が出る可能性があり、日経平均予想EPSは評価できないといわれる。

しかし、それは戦後脈々と続く兜町のレガシー「日経平均EPS」の存在を否定することになる。もともと「指数」である日経平均にEPSなど存在するものではない。時として変わる不安定なPER(株価収益率)の水準評価に対し、兜町の歩合外務員の間で日経平均の絶対水準を表すツールとして使われていたもので、「日経ダウ」(当時)を日本経済新聞社が算出した225銘柄のPERで割ったものだった。

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