複業で「成功する人」「失敗する人」の決定的な差 「成功しなければ」というプレッシャーは捨てよ
そんなときは、逆に考えてみてください。例えば「最近はライバルが多くて仕事がなかなか来ないな」と感じたときは、「ライバルが多くなったのは業界が魅力的になったのだ。新しく入ってきた人と差別化できるチャンスだ」と考える習慣をつける。
逆転の発想とも似ていますが、重要なのは「マイナス」と捉えるのをやめること。スタンフォード大学のBaba Shiv教授も「睡眠前にいい解釈をしないと記憶に定着する(つまりトラウマになりやすい)」と言っています。トラウマがあると行動にブレーキがかかり、動けなくなります。できれば「あれはなかったこと」と記憶から消せるよう、プラスに考える方法をいかに見つけるかが重要です。
あえて不得意な分野にも行く
目標を立てるとき、あえて自分が苦手なことに挑戦する方法もあります。受験勉強では、苦手な教科に力を入れたほうが得意分野を伸ばすよりも大きな効果が得られます。これと同じです。自分が苦手だと感じている分野は、これまで経験がないために苦手だと思っているだけかもしれません。でも、「苦手分野だから、失敗して当たり前」と考えれば、気が楽になります。
私の場合、文章を書くことは得意だと思っていませんでした。ところが、「半年間ブログを書くのがいい」と勧められて、だまされたと思って実践したところ、日経の連載が決まりました。その後も執筆活動は続けています。
「1つのことをずっと続けていると飽きてしまう」という人は、あえて苦手な分野にも挑戦してみてください。ただし、実践して本当に苦手だと感じたら、その分野はほかの人に任せたほうが効率的になるケースもあります。
ちなみに例えば、芸人が「自分は芸人で生の舞台しかできないと思っていたが、ラジオをやったらすごくよかった」というケースもあります。この場合は「芸人として稼ぐ」という目的があり、その手段としてラジオに挑戦したことになります。
つまり、自分の不得意分野から探すのではなく、目的が決まっている段階で、それを達成する手段として不得意な分野に挑戦することも有効といえるのです。