「死にたいほど苦痛」な学校に通い続ける子の本心 不登校になることができず追い詰められる

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どんなに辛くても、苦しくても、不登校をしたくてもできない子もいて……(写真:CORA/PIXTA)

 

統計上は「不登校」ではないものの、学校で苦しみ、不登校がしたくてもできない子もいます。
日本財団の調査によれば「不登校傾向にあると思われる中学生」は中学生全体のの10.2%。推計33万人の子どもは、なんらかの理由で学校で苦しんではいるものの、不登校してない子たちがいると分析していました。
今回、17歳の子が「不登校をしたくてもできなかった」という当時の心境を記してくれました。(企画立案/子ども若者編集部・さゆり)

私は、小学4年生から5年生にかけて、物を取られたり、髪を乱されたり、仲間はずれにされたりといったいじめを同級生7人から受け続けていました。

当記事は不登校新聞の提供記事です

毎日のように続く陰湿ないじめに耐え切れず、私の心は日に日にすり減っていきました。トイレに駆け込んで泣いたり、誰にも気づかれないように死のうとしたりすることも何度もありました。そんなことをくり返していくうちに、私のなかから「つらい」「苦しい」という感情すら消えていきました。

しかし、死にたいと思うほどに心が限界を迎えていても、私は「学校を休む」という選択肢を選ぶことはできませんでした。

なぜなら、学校へ行かず不登校になってしまったら、親に自分が「いじめられていること」がバレてしまうと思ったからです。自分が不登校になれば、親以外の人にも「あの子は、いじめられている子なんだ」と思われるような気がして、怖くなりました。

弱い子だと思われる

「学校へ行きたくない」と本当は思っていても、まわりから自分がどう見られるのかを考えると不安になり、私は不登校になることができませんでした。

結局、私はギリギリ心のラインを保ちながらどうにか学校に通い続けました。キラキラと学校生活を楽しんでいる友だちの横で、必死で「がんばれ」と自分に言い聞かせながら、まわりに合わせながら学校での時間をすごしました。今思い返しても、あのころはつらかったなと思います。

学校がつらくても不登校にはなれない子は、私だけではないと思います。かつての私のように学校を休むという選択をしたら、まわりからどう思われてしまうのかわからない不安や、不登校になることで弱いというレッテル貼られるのではないかと恐怖を感じている子もいると思います。

死にたいほど苦しい状況になっても「周囲の目を気にして、ひとりで抱え続けている子どももいるのだ」ということを、知っていただけるとうれしいです。(チョコレート・17歳)

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不登校新聞

日本で唯一の不登校専門紙です。不登校新聞の特徴は、不登校・ひきこもり本人の声が充実していることです。これまで1000人以上の、不登校・ひきこもりの当事者・経験者が登場しました。

また、不登校、いじめ、ひきこもりに関するニュース、学校外の居場所情報、相談先となる親の会情報、識者・文化人のインタビューなども掲載されています。紙面はすべて「親はどう支えればいいの?」という疑問点から出発していると言えます。

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