変形してしまった「バブル五輪」をどうすべきか コロナでややこしくなった東京五輪で考えた

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私からすれば一口馬主として投資をする場合の鉄則は5つある。

一口馬主「5つの鉄則」とは?

鉄則1 高い馬を買え

競馬産業ほど、資本主義を感じる業界もない。超一流の種馬の価値は、2番手の馬の何十倍にもなる。日本ではディープインパクト、その父のサンデーサイレンス、欧州ではガリレオ、その父サドラーズウェルズ、アメリカではストームキャット、ミスタープロスペクター。

これらを父に持つ馬は、もっとも資本力のある馬主に所有され、彼らは何百頭も毎年所有し、そして今後何十年も続くから、この有力馬主にいちばん良い馬が集まり、馬を管理する調教師は超一流が選ばれ、当然、騎手もナンバーワンの騎手を乗せる。何より、才能が生まれたときにカネで評価され、それに基づき、すべての分野で最高のリソースが投入される。勝ち組と負け組の差は永遠に埋まらない。

一口馬主には、さらにもう一つ理由がある。われわれはカネがない。1頭を200口あるいは500口、場合によっては1000口で割る。例えば2000万円の馬なら、200口であれば1口10万円で購入できる。

「10万円、うーん・・・・・」と思うあなたは一口馬主にもなれないかもしれない。中央競馬の場合、馬1頭では、いわゆる飼葉代、委託料が合計で1カ月約60万円かかると言われる。200口で割っても、月3000円だ。年間なら3万6000円。デビューするまでに1年以上かかるし、仮に2歳から6歳まで走ると、5年間で合計18万円もかかる。

そう。総コストは28万円だが、イニシャルコスト(初期費用)よりもランニングコスト(維持管理費)がかかるのである。そして、それはどんな馬でも一緒。つまり、高い馬ほど、ランニングコストはある意味割安なのだ。だから、初期投資は大きく行った方がよい。ポートフォリオではなく、一点集中が良い。

鉄則2 丈夫そうな馬を買え

しかし、いちばんの問題は、自分の馬がなかなかレースに出ないことである。サラブレッドは繊細なので、まずデビューできるかどうかが第一関門。レースに出られなければ、応援もできないから、まったく楽しくもない。一方で毎月60万円(一口なら数千円)は確実にかかる。だから、丈夫で健康で、レースには出られるような馬が望ましい。そして、タフで、順調に使える馬が良い。日本の競馬は出走すれば必ず手当がもらえるし、一般のレースであれば事実上8着まで賞金が出る(本賞金=正式な賞金は5着まで)。作家菊池寛の言葉とされる「無事是名馬」という格言が有名だが、まさにその通りなのである。

鉄則3 でかい馬を買え

でかい方が強い。MLBエンゼルスの大谷翔平選手ではないが、でかいほうが、パワーがあるからだ。とくにダートでは小さい馬は苦しい。人間界でも一般論として、アスリートはほとんどの競技ででかいほうが有利だ。馬はさらにそうでデカいほうが良い。ただ、馬体重が550キロくらいを超えてくると、脚元に負担がかかり、ケガが多くなる。ちょうどよいバランスで、でかい馬を買え。

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