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27歳で急死「天才ロッカーたちの礼賛」に異議あり 才能と可能性を備えた人間だから傑作が生まれた

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個人的事情やドラッグがあったから、すばらしい音楽がつくれたわけではない。ドラッグがあろうがなかろうが、才能と可能性を備えた人間は傑作を生み出すだろうし、それらに恵まれない人間はなにも生み出さないということだ。

そして、コベインは前者だった。シモンズ氏も、コベインには音楽的な観点があり、ソングライティングのスタイルがあり、人間くささと雰囲気があったと認めている。

つまり、もしヘロイン中毒や胃痛がなかったとしても、コベインの価値は変わらないということである。そしてそれは、同じような理由により若くして命を落としたアーティストたち――27クラブのメンバーを含む――にもあてはまるはずだ。

27クラブの美化をやめる

おそらくはシモンズ氏も、そんなことを伝えたかったのだろう。それは、以下の発言からもよくわかる。

私たちが学ぶべき大切なことは、真実ではないか。27クラブの美化をやめること。早すぎる死の神話や礼賛が広がるのを食いとめること。私たちは、早すぎる死の原因がロマンティックでもセクシーでもないことを知るべきだ。礼賛するなら、死ではなく、生をこそ礼賛しよう。(189ページより)

本書を読んでいると、ジーン・シモンズというロック・スターの生真面目さを強く感じる。冒頭でも触れたとおり、ステージで火を吹いたり血を吐いたりしていた彼は、ある意味においてロックのダイナミズムを非常にわかりやすい形で表現した人だ。

とはいえ酒やドラッグとはまったく無縁で、自分にとってのドラッグは注目、賞賛、成功、評価、そしてチョコレート・ケーキだと言ってのける。

それは、一般的なロックのイメージとは異なるかもしれない。しかし、そもそもイメージはイメージでしかないのだ。だからこそ現実に目を向け、偶像でしかない27クラブに別れを告げようと提案しているわけである。

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