頭のいい人が実践する「すごいノート」のつくり方 複数の情報を〝大きなかたまり"で記憶する
最後にチャンク化の仕上げを行います。ステップ3で作ったチャンクを見ながら、「このチャンクを一言でまとめるとどうなるだろう?」と考えて、その答えを用紙の余白に書き込んでください。
ここでは、「市民革命により絶対王政が倒され国民主権の考えが広まった」や「市民革命後、国民主権、権力分立が確立」「イギリスの清教徒革命 アメリカ独立革命 フランス革命」などの「民主主義の成り立ち」に関するものは赤い線でつなぎ、「民主主義は、多大な努力と犠牲によって成り立った」とまとめました。ちなみに、チャンクをうまくまとめる言葉が思いつかなかった場合は、「まだよくわからないので、あとで教科書を再確認する」などと余白にメモしておきましょう。
これで「チャンク化ノート」の全ステップは終了です。
チャンク化で勉強のモチベーションが上がる
最後に「チャンク化ノート」の各ステップを見直してみましょう。
まず、〈ステップ2〉で思いつく限りの情報を短い文章で書き出すところから、あなたはチャンク化のメリットを得ることができます。知りうる情報をすべて頭の外に出すことで、学ぶべき知識の全体像が把握しやすくなり、あなたの脳が「これだけの知識を覚えればいいのだな」と安心し、勉強へのモチベーションを上げてくれるのです。
しかし、ここで何も考えずにノートを書き始めると、脳は「覚えなければならないことがたくさんありそうだ……」と判断し、急激にモチベーションを下げてしまいます。
続いて、〈ステップ3〉で紹介した、情報の関係性や共通点を探す作業もチャンク化の基本テクニックです。バラバラだった情報の関係性や共通点を探し、情報を分類することで、脳が刺激されて一気に覚えやすくなり、勉強のモチベーションも上がります。
非常にシンプルな方法ですが、学生を対象にした実験でも、こうして情報の類似点を探しながら語学を勉強したグループは、うるさい音楽が鳴り響くような環境でもテストの成績がアップしたことが報告されています。手軽で効果の高いテクニックなので、このステップは必ず行うようにしてください。
また、私たちの脳は、自分で思いついた〝独自のチャンク〞であるほど頭に残りやすいという性質を持っています。最初は大変に思うかもしれませんが、〈ステップ3〉でオリジナルのチャンク作りの経験を重ねるうちに、覚えたい情報が脳内に定着しやすくなっていくはずです。楽しみながら、あなただけのオリジナルチャンクを考えてみてください。
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