日テレ藤井アナの「言葉選び」心にグッとくる理由 後輩へのアドバイスには「入念な準備」が必要だ
一方、今では親子ほどの年齢差がある後輩と多く仕事をするようになりました。ですから私のアドバイスは、効きすぎるか、意味不明かのどちらかでしょう。私なりにそんなリスクを感じ取り、始めた行動が、「言葉を寝かせる」ということでした。それが先ほどのノートにアドバイスを書くリストアップ作業にもつながっています。
実際に寝かせてみると、わかることがたくさんありました。アドバイスしようとしていた言葉がむき出しだったり、ほころびがあったり。そのまま伝えていたらどうなっていただろうと、怖くなります。今では、寝かせて冷静になったところで、再び言葉を選びなおしています。
後輩へのアドバイスの例
例えば、後輩のニュースの読み方について「高い音が続いて聞きづらい」という印象を持ったとします。でも、この印象をそのまま伝えると後輩は混乱します。それはそうです。生まれてからずっと同じ話し方なのに、それがおかしいと言われるのですから。
その混乱を前進に変えるためには、こちらが言葉を選びなおす必要があります。そこで、「高い音が続いて聞きづらい」という先ほどの言葉を一日寝かしてみます。すると翌日、不思議と別の言葉が浮かんできます。自分の視点やスタンスも変わっているからかもしれません。
例えば、
「高音を出すのは疲れるから、自分にも優しい低音を使おう」
「実はあなたのストロングポイントは、低音だ」
といったように、同じ意味でもひと工夫することで伝わり方が大きく変わってきます。
ネガティブな表現を使わず、後輩の背中を押してあげるように言葉を選ぶ。みなさんにも必ずできます。
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