30代後半の結婚「4人に1人は再婚者」という現実 晩婚化のイメージは再婚者が作リ出したもの

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40代後半以降は「結婚≒再婚者の結婚」と言っていい状況となります。男女ともに50代では約7~8割、60代以上ではほぼ9割が再婚者の結婚となっていることをデータから確認できます。

最近は、50歳時点で婚歴がない男女の割合を「生涯未婚率」とは呼ばなくなってきています(「50歳時婚歴なし割合」などと表現)。ただ、ここまでに確認した図表のとおり、50歳以降は初婚男女の結婚件数が僅少となり、かつ、再婚者の結婚が圧倒的となるため、「生涯未婚率」と統計的事実に基づいて表現することは理不尽なことではない、という見方もできるかもしれません。

なぜ中高齢の婚活において再婚者が強いのか

このようなデータを見るとすぐに、「その男性がお金持ちだからだ」「女性の容姿がよかったからでは」という発想をされる方が非常に多いように感じます。

なぜなら、ある自治体結婚支援センターのデータ解析結果からは、男性が女性に申し込む際に統計上有意とされる女性の条件は「容姿」のみであるという結果が示されています。また、2020年度にマッチングアプリ大手と実施した共同調査では、女性が結婚相手に選ぶ男性の条件は、仕事や収入だと考えている独身男性が最も多い、という結果でした。

しかし、実際の成婚に至ったカップルの分析結果からは、女性の容姿は統計的に有意な成婚の条件とはなっていません。また、独身女性が結婚相手に求める条件として圧倒的多数の支持があったのは、仕事や収入ではなく「価値観の一致」でした。

結婚支援の現場に4年以上寄り添いつつ、登録者の行動データや国の統計データの分析結果の講座を結婚支援者に行ってきた研究者として私が思う回答も、お金や容姿とはまったく別の回答です。

再婚者がなぜ中高年婚活で強いのか、について長々と説明するよりも、最も象徴的かつ印象的だったエピソードを挙げておきたいと思います。

その男性は、離婚を契機にこれまで住んでいたエリアから遠く離れたエリアに転勤をしました。初婚当時の周囲の景色もろとも、忘れたいことがあったのかもしれません。そして35歳を超えて、新しい土地で新しいパートナーと生きようと考えた彼は、自治体の結婚支援センターに登録しました。

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