運転免許不要の中国「低速EV」新基準でも残る課題 製品品質に差があることが問題視されていた

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長年グレーゾーンとなっていた低速EVの規制上の位置づけが明確化される(写真は低速EVメーカーの御捷汽車のウェブサイトより)

中国で長年にわたりグレーゾーンの商品と見なされていた「低速EV(電気自動車)」の規制上の位置づけが明確化される。6月17日、中国工業情報化省はEV乗用車の技術基準を定めたガイドラインの改定案を公表し、パブリックコメントを募った。改定案には、低速EVに関する新しい基準案が盛り込まれている。施行後に低速EVは、工業情報化省が管轄するEV乗用車の規制の枠組みに組み込まれることになる。

一般的には、低速EVとは最高時速70キロメートル以下で、駆動用電源として鉛蓄電池を搭載する四輪車のことだ。外観は自動車に似ているものの、中国政府が定める自動車としての技術基準を満たしていないため、ナンバープレートは発給されない。法規上は自動車ではないので、ドライバーは運転免許を取得しなくても運転できる。多くの専門家の分析によると、低速EVは(交通管理当局による監督が比較的緩い)地方都市や農村で需要が旺盛で、直近の年間販売台数は100万台を超す。

しかし低速EVは、統一された技術基準に基づいて造られていないため、メーカーごとの品質の差が大きい。2018年に工業情報化省は、低速EVの安全面でのリスクを指摘した。当局が公式発表したデータによると、2013年から2018年までの間に中国全土で発生した低速EVによる交通事故は83万件に達し、1万8000人が死亡、18万6000人が負傷した。

低速EVの安全基準をEVと同等とする

前出の改定案では、低速EVの呼称を「マイクロ低速EV乗用車」とし、座席数は4席以下、最高時速は70キロメートル以下と定めた。さらに、車体の最大寸法や装備重量についても要件を明確化した。

本記事は「財新」の提供記事です

重要なポイントは、低速EVの安全基準を(国の技術基準に基づいて造られた)通常のEVと同等とするとした点だ。これにより(低速EVを生産するメーカーは)、国の多くの技術基準や車両衝突安全基準を満たす必要がある。

現状では、これらの安全基準をクリアできる低速EVメーカーは非常に少ない。仮に製造技術が合格レベルに達したとしても、工業情報化省から改めてEV製造の認可を得なければ、実際に生産することはできない。低速EVメーカーにとってはハードルが高く、大多数のメーカーが淘汰されることになりそうだ。

(財新記者:劉雨錕)
※原文の配信は6月17日

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