「住宅資材のエコ化は待ったなし」--大建工業・澤木良次社長が激白、パナソニック電工との提携の狙い

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--提携は生産や調達面に限定されています。資本提携の話は出なかったのですか?

資本提携の話はまったくない。いまのところは、そういう話は何もないですね。

--提携は13年5月まで、と期間限定なのですが、これはどういう意味なのですか?

3年間で提携関係を終える、という意味ではなくて、3年間で結果を出します、ということです。結果が出なければ、提携を解消する覚悟でやらなければならない。それと、内部に向けての宣言という意味もあって、「3年間で結果を出せよ。外部に公表したぞ」と発破をかけているわけです。

もちろん、その後の提携継続も模索していきます。

--住宅資材業界を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。今後の生き残り戦略は?

新設住宅着工戸数は2007年に100万戸まで落ち込み、09年は80万戸を割り込みました。人口減少や少子高齢化の状況を勘案すると、将来は年間50万戸にまで落ち込むことも想定されます。

この中で、どう生き残っていくのかを考えると、新築だけをターゲットにしていては難しいでしょう。焦点はリフォーム市場ですね。

施工主さんの悩みで多いのは、カビや熱、音に関する問題です。これらの問題は、住んでみて初めて気づくことが少なくありません。こういった潜在需要が大きいので、リフォームの市場は今後膨らんでいくでしょう。リフォームの際には、不燃性、吸音性、吸湿性などに優れたエコ素材がいっそう重要視されますよ。


さわき・りょうじ■1948年生まれ。70年大建工業入社。首都圏営業統括部長などを経て、99年に取締役就任。2008年から現職。学生時代はラグビー選手、スクラムハーフとして活躍した。

(梅咲 恵司 撮影:ヒラオカスタジオ =東洋経済オンライン)

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